20250227赤岳主稜反省日記 |
メンバー 松本柊二(B3),片山さやか(B2) 行程 美濃戸口400ー行者小屋615ー取り付き800ー山頂1300ー行者小屋1430ー美濃戸口1630 どうも片山です。 今回は個人的な反省日記なので長いです。お許しをば。 またやってきました、八ヶ岳。アクセスは毎度おなじみ終電からの大月レンタカー。ここ1週間で学校より通っている林道を歩く。何かの間違いで動く歩道とかできてほしい。 夜間行動すると毎回思うけれど、数時間後には夜が明けると思うからこそ暗い時間に動ける。幸いにして雲ひとつたなびいておらず、好天への期待が高まる。 いやー、、平日だよな。行者に人が多すぎる。しかもみんなハーネス準備している。嫌な予感。みんな阿弥陀北陵行ってくれと無理なことを祈りつつ、準備する。人気ルートなのは知っていたが、結局この日は少なくとも我々含め4パーティが主稜を登っていた。恐るべし。 2番手で出発。 確か7ピッチ+コンテで2箇所歩いた。柊二さんがどっちでもいいよ、と言ってくれたので、ありがたく交互でリードもやらせてもらった。中間支点は先輩が持ってきた新作モンタベア…ではなく、信用できそうでボルトが外れているところもあり絶妙に信用できないペツルのハンガーピンとアルパインらしい錆びたハーケン。ピナクルでも結構とった。というか、上に行くにつれプロテクションをとれるところがあまりなくなり割とランナウトしながらいった。 とはいえ、私がリードしたピッチは登攀自体はそれほど難しくなく、岩と雪ミックスの歩きっぽいところも多かったのでしびれる感じではなかった。 何ピッチ目か忘れたが、上部の方の柊二さんリードのところですごく面白い登りがあった。チムニー大好き。 以下反省。 ピッケルを持った状態での登攀に不慣れで、全く使えなかった。意識的に使おうとするのだが、体重をかけた状態で外れる瞬間を想像して思わず手が岩を掴んでしまう。結局登攀部分ではほぼピッケルはぶら下げたままで、ただの荷物だった。手を引き勢いをつけて上がろうとした瞬間岩に引っかかってヒヤヒヤするし、使わないとしても背中にやるなどうまいこと処理しておくべきだった。でもすぐに使えない状態も怖いので、やはりピックに体重を預けることに慣れる必要があるだろう。アイゼンでの登攀については、こちらも慣れてはいなかったがピッチ数が多いことも幸いして後半にかけてちゃんと上手くなったと思う。 一番はっとした学びとしては、リードの際に支点を取る意味である。2p目の出だしで垂壁の直登が厳しかったので岩を左上したのだが、ロープの流れ考えてピナクルで支点とって!と言われたがいいところが見つからず、落ちるような場所でもなかったのでそのまま進んだ。その後フォローで登ってきた柊二さんが、ロープに吸い寄せられるように直上したわーと言うのを聞いて初めて理解した。リードは自由に迂回できても、そこでプロテクションを取らなかったために真っ直ぐに流れた状態でロープを張られたフォローは、直登するという選択肢しか無くなってしまう。これが柊二さんだったから良かったが、もし後輩と登っていたら困難になっていただろう。リードはパートナーの力量を見て、適切なルート取りをしなければならないのだと痛感した。 そして最大の課題はルーファイとピッチの切り方。ルーファイは、よく観察してるうちに「見えてくる」ようになるものと柊二さんも言っていたので、数をこなすことが大事なところではあるだろうが、漫然と登るのではなく良く観察し、フォローであっても自分だったらどうするかを考えながらやっていく必要があると感じた。私はそれ以前に普段からオブザベをサボりがちなので、室内で登る時にイメトレすることも効果的かもしれない。 ピッチの切り方は正直完全に実地での経験不足だと思う。室内でできることでもない。1度ロープ半分の声が聞こえず、終了点が取れそうにない雪稜部でいっぱいになってしまいクライムダウンした。後で、自分がどれくらい登ってきたかという感覚を養う必要があるね、と言われたが、ぐだぐだすぎて落ち込んだ。しかし、明らかに上部の岩までは長さが足りなそうだと分かるほどだったのに、何故あのとき行こうと思ってしまったのだろうか。おそらく、終了点は2点以上から取ることが望ましい、という教科書通りの考えに支配され、一番大事な臨機応変な状況判断ができていなかったためだと思う。中間にひとつだけあったピンでピッチを切りたくない、上に見える岩まで行けばしっかりした終了点が作れるかもしれない、という気持ちが出てしまった。 全体を通して作業に時間がかかる。標準4時間のルートに対し、これ以上ない最高コンディションで5時間かかった。削れるところは必ずあると思うので、素早いルーファイ、どの位置にセカンドビレイをセットしたら楽にロープをたぐれるのか、どう振り分けたら絡まりづらいのかなど、自分に合ったやり方を研究する必要がある。個人的にはピッチを短く切るとロープをたぐるのに疲れて時間がかかるので、行けそうな限りは目一杯使うのが良いと思った。あとはパートナーの姿も見えず声も聞こえないことが多々あるので、あらかじめ合図を決めておくこと。 昼を過ぎ、山頂が見えてきた頃ようやく西面に日が当たるようになった。このルート、コンディションによってはめちゃ寒いんだろうな。1300トップアウト。ルート上で安全に休める場所が少なく、5時間以上無補給でやってきて完全にエネルギー切れ。徹夜だし。それでも達成感にテンションが上がる。晴天無風の山頂で写真を撮って大きく休憩。柊二さんに昨日のバイト帰りに買ったいちご大福をあげたら想像以上に喜んでくれて良かった。もう一周できるなどと言い出す。あげなきゃ良かった。 ![]() 今年3度目の晴天赤岳山頂だが、今回は全く違う景色に見えた。宿題が多く見つかったけれど、とりあえず登りきったことが嬉しかった。 その後はねむいおなかすいたつかれた、と一息に呟きながら文三郎尾根を下った。 車に戻って反省会。ロープの流れはめっちゃうまかったよ、と言ってもらえた。嬉しい。柊二さんは励まし上手だ。的確なアドバイスとともに良かった点のフィードバックをくれてズタズタのメンタルが1%くらい回復した。もっと経験を積んで頑張ろう。 結論としては、ずっとやりたかった雪山アルパインができてすごく嬉しかったし楽しかったし幸せでした。心残りは、主稜で思った以上に時間を食ったので帰りにやるはずだった初アイスクライミングの機を逃したこと。あー、またあの林道を歩かないといけないのか。
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by tmualpine
| 2025-02-28 13:35
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