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TMUAC 首都大山岳部とは
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山岳部では縦走・クライミング・沢登り・雪山など四季を通じて様々な活動をしています。
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20240815-19涸沢定着

[メンバー]渡辺光琉(B3),佐藤哲磨(B3),片山さやか(B2)

[1日目]上高地〜横尾移動日
[2日目]横尾〜涸沢〜北穂
[3日目]北穂東陵〜北穂〜滝谷ドーム中央稜(敗退)
[4日目]前穂北尾根〜奥穂〜涸沢岳
[5日目]涸沢解散、各自行動

信濃は 国のまほろば たたなづく 青垣 山籠もれる 信濃し麗し

こんにちは、片山です。
北アルプス涸沢周辺でアルパインをしてきました。出発前、不安しかなかった私。唐突に楽しみになったり不安になったり情緒不安定を繰り返していました。実際、壁を前にしてなぜ命を懸けてこんなことをしているのだろうと思ったりもしましたが、終わってみると並々ならぬ達成感がありました。と同時に、自分の実力不足を感じることにもなりました。

8/15
この日は移動日。
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梓川沿いの平坦な道をひたすら歩く。出発前てつま先輩がやけに機嫌悪そうだと思っていたが、すぐに理由がわかった。気は楽だが、じみーにしんどい。歩き始め10分で「飽きた」10分おきに「飽きた」。分かりますよ、ええ。悠久と思われる時を経て横尾に着き、テントを張り、夕飯を作る。高野豆腐とちらし寿司。美味しかった。

8/16
涸沢まで歩く。なんとなく山縛りになったしりとりをしながら歩く。
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着いた!ここから3泊お世話になる城だ。場所選びは慎重に。時間は有り余っているし、せっかくだからと北穂に一般ルートで登る。
だがしかし。私はすぐにバテました。え、ここからまだ数日あるけど大丈夫?思わず泣きそうになる。さっきまで体育会系みたいなことを言っていた先輩が色々と気遣ってくれ、ペースを落としてもらいなんとか山頂に到着。なんとも情けなく申し訳なかった。
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明日行くゴジラの背(北穂東陵)の取り付きを探すひかる先輩↑
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ガスっていても山頂はいいものである。

ところでみなさん、涸沢小屋にはフリーWi-Fiがあるのです。しかも謎にテン場まで飛んでいるという優れもの。
夕飯はいわし(?)カレー。うまー!たくさん食べて明日に備えよう。

8/17
まずは北穂東陵に向かう。昨日のことがあったのでまず取り付きにたどり着けるか不安だったが、若いんだから1日寝れば疲れはリセットされるだろ!と相変わらず体育会系みたいなことを言っていた先輩がペースを調整してくれたおかげで1時間かからず快調に辿り着いた。ありがとうございます。
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そんなわけでいよいよ東陵を登る。これがすごく楽しかった。おや、ヘリが来ている。
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一箇所だけロープを出し懸垂下降もしたが、それ以外は普通の登り。ハイマツを踏みしめながらペイントもない自分の道を歩く、バリエーションの面白さだと思います。
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直線距離は一般道より短いため、あっという間に2度目の北穂山頂。
ひかる先輩のポーズは埴輪…ではなく、N。あれ、今気づいたけど逆じゃん。ま、小文字ってことで。

そこから滝谷に移動。アプローチの道が悪く、浮石・落石にとても気を使う。おまけになかなか取り付きが見つからない。結局2回懸垂下降をし、結構下まで下った。
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1ピッチ目上部の狭いチムニーで苦戦、特に私は完全にはまってしまってどう動いたらいいか分からなくなり、てつま先輩に先に行ってもらってスリングで荷物を揚げてもらい、なんとか通過。ここまででだいぶ時間を使っており、精神的にも体力的にも削られていた。
まぁでも降りるのも大変だということで、2ピッチ目。ここのスラブは、別パーティの話によれば核心らしい。下の方は私でもいけた。上の方でよりスラブらしくなっているところが少し怖かったがなんとかクリア。雨が降り始めていたこと、ここまでもだいぶ時間がかかっていたこと、精神的、体力的な疲労などを鑑み、ここで敗退。3ピッチ目の手前に歩けるところがあり、そこから来た道を戻った。
でも、怖いとかなんとか言っても私はずっとフォロー。これを全部リードでやるひかる先輩の勇気はすごい。まだリードはやりたくないが、せめて迷惑のかからないフォローになるためにもっと強くならなければ。

8/18
昨日見たヘリが、北尾根で起きた滑落死亡事故によるものだと知った。それでも話し合った結果、予定通り行くことに。もう1パーティ入るらしい。

3:00起床、4:00行動開始。まだ暗い中を歩き、1時間ほどでコルに到着。昨日テン場で話していたパーティが先に着いていた。ご安全に、の言葉に背中を押され、先行させてもらうことに。
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歩きの部分はとても楽しい。浮石・落石には注意が必要だが、気をつけて歩くのにも慣れてきた。涸沢から見てステゴサウルスを連想したギザギザの上を今歩いているのか!と思うと感動する。
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ルートを探すひかる先輩。ナチュラルに絵になるポーズをするなぁ

4峰か3峰からロープを出す。一箇所、一枚岩のようになっているところが怖かった。おそらくボルダーとしてはそれほど難しくないのだろうが、背面を谷に晒されたあまりホールドも足場もない岩の側面を通過するのに恐怖心を起こさずにはいられなかった。身長のせいにするのは感心しないが、150ちょっとの私にはホールドが遠かったのだ。死にたくない一心でなんとか通過。
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ついに前穂登頂!やったやった!感慨深いです。そのあとは一般ルートを通り奥穂、涸沢岳のピークを取ってザイテングラードでテン場に下りた。
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あそこを歩いていたんだなぁ、と1人感慨に浸る。

そんな感じで部としての行程は終了した。達成感を噛み締めながら夕飯のクリームパスタを作る。んー、美味しい!話も弾んだ。
明日からは個人行動だ。

8/19
ここからはおまけですが、私の行程に少しばかりお付き合いください。
ひかる先輩は明日の朝山小屋バイトに向け出発するそうで横尾から、てつま先輩は岳沢小屋で働く一慶先輩を冷やかしに奥穂経由で岳沢の方にそれぞれ下山。5日間ありがとうございました。いやそれにしても2人とも元気だな。

2:30起床、3:30発。
せっかく上高地に来て時間があるのだから行かないわけにはいかないと思い、大キレットを越えて槍ヶ岳を目指しました。
もうここ4日間で3回目の北穂への道。通学路です。別段嬉しくもない登頂後、さっさとキレット入口へ。
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やっぱり大キレットはかっこいい。

歩け歩けとせっつく先輩がいない解放感と寂しさを感じながら、自分のペースでのんびり楽しむ。この歳で街中を1人で歩いていたって褒められることはまずないが、ここは違う。あら1人?その若さですごいわねぇ、早いねぇ、等々たくさん声をかけられた。すれ違う人とのおしゃべりもまた楽しかった。
北尾根行ってればキレットなんて朝飯前よ、と先輩達からまぁまぁありがたいお言葉をもらっていたが、朝飯前に死にたくないので慎重に歩く。
キレットを無事に通過し、南岳から中岳の気持ち良い広い稜線をほぼ独占状態で進んだ。

あ!オコジョだ!!初めて見た。喜びを分かち合う人もいないので寂しくなりかけたが、それ以上にテンションが上がった。
長い道だったがようやく着いた。ピークは明朝取るつもりだったが、天気が下り坂のようなので疲れていたがその日のうちに行くことにした。
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すごい渋滞だった。テン場に戻っても時間が有り余っていたので昼寝した。暑くて死にそうだった。夜は一転して雨風が強く、さらに日焼けした顔と首と腕が痛んでほとんど寝られなかった。

8/20
疲れが全く取れないまま朝になり、雨も降っていたしめんどくさいので山頂にはいかずそのまま下りた。歩き始めからしんどかったが、振り返ってみればこれはまだ序の口だった。槍沢ロッヂのあたりで限界になったが、ふと一昨日の夕飯後にてつま先輩から、キレット行くならこれくらいいるよね!と6食分押し付けられていた味噌汁があることを思い出した。あまり水に余裕はなかったが、迷わずジェットボイルで湯を沸かし、味噌汁を飲む。うわぁ〜生き返る。ありがとう、てつま先輩。いらねーとか思ってごめんなさい。

そうして回復した後は無心で歩くことができた。
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横尾につき、梓川沿いをひたすら歩き、歩き、歩き、上高地着!
ありがとうございました。生きて帰れてよかったよかった。




by tmualpine | 2024-08-24 10:19 | アルパイン
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