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20230810-14インドネシア リンジャニ山

メンバー 笹野(4年) 

 部活の山行ではなく個人の活動ですが、経験の共有のために書きたいと思います。8月10日〜14日の5日間、インドネシアで2番目に高い火山である、ロンボク島のリンジャニ山(3726m)に行ってきました。3日間のトレッキング、前後1日の移動日を含むツアーに参加しました。

8月10日
 午後2時頃にロンボク国際空港をミニバスで出発し、途中で買い出しなどをしながら麓の村まで3時間以上かけて移動しました。インドネシア国内の他の場所からの参加者も集合して、夜にミーティングを行います。参加者は全部で28 人。自分以外全員インドネシア人ですが、程度の差はあれ殆どの人は英語が話せます。宿泊所は簡素な場所で、床で雑魚寝というスタイルです。それでもよく寝れました。
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8月11日
 荷物と共にトラックの荷台に乗って入山届を提出する場所まで移動します。といっても手続きは全部ガイドがやってくれるので、待っている間に写真撮影をしていました。インドネシア人はセルフィーが大好き。
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 再びトラックの荷台にしがみつき、登山口まで行きます。そこからはバイクに乗せてもらって2号目まで爆走しました。オフロード仕様のバイクでトレイルを駆け抜けるノーヘルドライバーに命を託したこの瞬間が、今回の全行程で一番身の危険を感じた時間でした。
 2号目に着くと、いよいよ登山開始です。トレイルは乾燥した砂地の滑りやすい表面で、日本の山とは環境が違うことをすぐに実感しました。登山用の靴を履いていても滑りやすいこのトレイルを、重い荷物を担いで、しかもサンダルでスタスタと登ったり降ったりできるポーターは、別次元の人間にしか見えなかったです。それもここにいるポーターの物を運ぶ手段は背負子や登山用ザックではなく、棒の両端に籠やザックやテントをくくり付けて、それを肩にかけて片手で抑えながら歩く、というものです。文化の違いですが、自分の目にはやはり背負子の方が楽に見えます。
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 3号目、4号目、と登っていくと14時55分、ついにキャンプサイトに到着しました。そこからの眺めはまさに絶景で、見上げればここから真っ直ぐトレイルが続いている山頂が、眼下には火山活動によって形成された湖の上を流れる雲が美しく、本当に来てよかったと思いました。
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 ただその一方で、足元に目を向けると信じられないほどゴミが散らかっています。登山客で溢れかえる富士山の比にならないレベルです。ここでは文化と自然を重層的に見る思いがします。
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 夕方、美しい夕焼けを眺めながらポーターが調理してくれた夕食を食べて、4人用テントに4人で寝て、明日に備えました。
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8月12日
 午前1時に起床し、山頂へ向けて出発しました。最初はなんとなくまとまっていたグループも歩き始めてすぐにバラバラになり、いつのまにか自分1人で歩いていました。ツアーといっても厳密に参加者全員がガイドの目の届く範囲で歩くわけではないので、ここら辺の感覚は日本と違うかもしれません。
 ふと空を見上げると、星空が綺麗でした。ロンボク島に大都市は無く、この地域で明るいのはせいぜい隣の島のバリの一部くらいなものでしょう。もしかしたら自分が今までに見た星空で一番美しかったかもしれないです。
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 道はとにかく長く変化のない登りで、山頂は見えているのになかなか近くならず、次第に自分が本当に登っているのか分からなくなる感覚を覚えました。ソイジョイでは誤魔化せない空腹と想定以上の寒さで体力を奪われながらも一歩ずつ進んでいくと、6時20分、ついに日の出を迎えました。陽が上るまさにその瞬間というものは、いつどこで見ても自然の存在をそのままに受け止めることができる素晴らしい時間だと思います。山頂はもうすぐ近くでした。少し息を整え、6時49分、遂に3726m地点に到着しました。完璧な空で、バリ島の山も雲の上からその姿を見せてくれました。ただ、人で溢れかえっていたので写真を撮り、長居せずに下山しました。
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 下山は富士山の下山と同じように、ジグザグに足を運ぶとすいすい降りれます。2時間でキャンプサイトに戻りました。
 温かい食事を摂った後、全員下山するのを待ち、昼になってようやく今日の宿泊地である湖に出発しました。
 この区間では先頭のガイドさんと同じペースで歩ける数名と共に歩きましたが、これは山岳部の通常のペースくらいという感覚でした。殆どの人は日本の登山でいうコースタイムよりも時間がかかる印象です。それもそのはず、そもそも多くのインドネシア人は歩くのがゆっくりなだけでなく、休憩の度にタバコを吸ったりお喋りに盛り上がったり、何かと時間がかかります。そして所要時間は一番遅い人に合わせているので、ガイドに5時間と言われたら実際はその半分くらいの時間で歩ける距離だということが分かってきました。
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 出発から3時間後、空腹と眠気に襲われながら、濃い霧に覆われたキャンプサイトに到着しました。
 夕飯が美味しかったです。
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8月13日
 湖畔のキャンプサイトは標高2000mほどで、朝はかなり冷えました。湖に手を入れてみると微妙に温かったので驚き、インドネシア人に聞くと火山活動のせいだと思うと言っていました。
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 今日は麓に帰るだけですが、一番長く歩いた日でした。途中の川ではみんな水浴びをしたり足を水に入れたりしてリフレッシュしていたので、自分も真似して靴下を脱いで足を冷やしていました。
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 大きな滝もある巨大な渓谷沿いを進む本日の行程では、誰かが景色を見て「ジュラシックパーク!」と叫んでいました。確かに恐竜が潜んでいそうな雰囲気があります。
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 ツアーで提供される最後の食事として、ポーターがスパゲッティを調理してくれました。ただ、フォークの用意はなかったみたいです。
 徐々に視界が無くなり、森に突入しました。熱帯特有の植物を観察しながら歩くのも楽しいです。今日のコースはバラエティに富んでいました。
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 いよいよ下山を目前にしていた時、1匹のハチが現れて自分の周りを飛び始めました。ハチが離れた時を逃さず、ずっと一緒に歩いてきた年の近いインドネシア人とゴールまで駆け抜けました。
 総じて、トラブル無く山行を終えることができて良かったです。1年生の頃から行きたいと思っていたので、コロナ禍を経て2023年になってやっと叶えることができ、感動しました。
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 大変だったことは、砂埃です。日本の山ではあまり気にしたことがなかった砂埃ですが、周りの人はバンダナやネックウォーマーなどで鼻と口をしっかり覆っており、自分の対策不足を後悔しました。また、2日目の山頂登頂後に日焼け止めを塗るのを忘れていて翌日の日焼けが酷かったです。油断禁物ですね。さらに、これはどうしようもないですがインドネシア人参加者の多くはかなりのヘビースモーカーだったので、タバコが苦手な人には辛いです。

 1人、もしくはペースの合う2人で歩いている区間もそれなりにあったので、ずっと団子になってわいわい登る感じではなかったです。フリーで気が楽ですが、他の人から離れると途中で何かアクシデントがあってもガイドはすぐに気付けません。

 最後になりますが、外国人はガイド、ポーター無しでリンジャニ山に登ることはできないので、もし行きたい場合はトレッキングツアーに申し込むことになります。今回はインドネシア国内向けのツアーに参加したので、空港から山の麓までの移動と宿泊、テントと食事の用意、ガイド、ポーターが付いて約2万円でした。外国人向けのツアーはもうちょっと高いかもしれません。もしインドネシアでの登山を考えていたら、ぜひ連絡してください。

by tmualpine | 2023-08-15 22:55 | 海外
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