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山岳部の様子
by tmualpine
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TMUAC 首都大山岳部とは
創部1950年
山岳部では縦走・クライミング・沢登り・雪山など四季を通じて様々な活動をしています。
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燕岳ー蝶ヶ岳縦走(敗退)

メンバー:小味山・佐久間(記)・町田・社本
行程:
14日 1500宮城ゲート 2000中房温泉(幕営)
15日 0430起床 0620出発 0830第2ベンチ 1400合戦小屋(幕営)
16日 0500起床 0700出発 0830燕山荘 0930燕岳山頂 1200合戦小屋 1300合戦小屋出発 1530中房温泉 1830ゲート手前4km地点(幕営)
17日 0600起床 0700出発 0800宮城ゲート

夏の縦走合宿では展望がなかった常念山脈にリベンジに行ってきた。ずいぶん前から考えていた山行だったため万全を期したつもりだったが結果は惨敗、、、
達成感どころか徒労感の強い山行であった。

14日
14時40分頃の電車で安曇追分駅に集合。直前になって穂高駅よりこちらの方がゲートに近いと知り変更した。ここから徒歩でゲートまで向かう予定だったが時間に余裕があったこと、タクシーの料金が高くないこと、この日中に中房温泉まで行けるとの予想から討論の末タクシーでゲートまで向かった。そこから4時間近く林道を歩いて中房温泉に到着。12kmの林道であるが200mごとに残りの距離を示す看板があったため逆に長かった。
燕岳ー蝶ヶ岳縦走(敗退)_e0009437_01471352.jpg














温泉では電波が入ったため、水を作りつつ天気図や予報を見て行動の予定を立てた。16日の天気は良さそうだがその後が気温-17度、風速25m以上という天候が数日続く予報であった。早くも敗退が濃厚な天気である。ここまできて燕岳ピストンでは労力に結果が釣り合わないが、予備日2日では蝶が岳までの縦走は絶望的であった。妥協案として常念岳まで縦走して東尾根から下山する計画も出たが、それにも問題は多くあった。とりあえず絶望から目を背けて就寝。

15日
中房温泉から合戦小屋まで全行程ラッセル。先頭を交代しながら高度を稼いだ。数日前の降雪のせいかふかふかの新雪でなかなか進まず消耗した。前日のうちに林道を歩いておいて本当によかったと実感した。幕営後、天候を考慮してピストンに計画を変更した。毎度思うことなのだが、バイトの予定ではなく天候に合わせて柔軟に入山日を調整すべきだ。

16日
敗退を決めてしまえば急ぐこともないためゆっくりと準備し、雲海を楽しみながら燕山荘を経て燕岳山頂へ向かった。森林限界を越えると雪も固くなっており気持ちよく歩けた。
燕岳ー蝶ヶ岳縦走(敗退)_e0009437_02382480.jpg














燕山荘は山頂と標高もほとんど変わらず、展望がよかった。
燕岳ー蝶ヶ岳縦走(敗退)_e0009437_02400408.jpg







燕岳山頂到着。風もなく快晴で、なんとも居心地のいい山頂であった。360度の大展望のなか北アルプスの主脈が全部見えた。各自行動食を食べたり写真撮影に興じ、もはやピクニックの様相を呈していた。
燕岳ー蝶ヶ岳縦走(敗退)_e0009437_02470263.jpg






一通り景色を楽しんだのち下山。行くはずだった大天井岳や常念岳を右手に後ろ髪を引かれる思いで合戦尾根を下った。快晴だったためなおのこと無念である。
燕岳ー蝶ヶ岳縦走(敗退)_e0009437_02511813.jpg














ところどころシリセードをしながら往路を戻った。シリセード向上委員会委員長社本拓也の活躍もあり所要時間を相当巻いた。合計1kmは滑ったのではないか。
中房温泉で幕営するか行けるところまで林道を歩くか話し合い、歩く案を採った。残り4kmまで歩いて幕営・就寝。

17日
残りの4kmを歩いてタクシーを呼び、安曇追分駅へ向かった。雪がちらつき始め、振り返ると燕岳方向は濃い雲のなかだった。この天気のなか縦走できそうには思えないが、それでも釈然としない思いだった。
憂さ晴らしもかねておなじみの定食屋へ寄って帰京。改装後の小淵沢駅舎は大きな窓が四方に張ってあり、どこからでも周囲の高峰を望めるという趣向のようだった。

今回の山行では縦走合宿と同じく天気に泣かされた。しかし、2月の北アルプス縦走で全日程行動できる天候というのは望みすぎかもしれない。予備日を十分に準備しなかったことも敗因である。また技術的な難所は蛙岩の通過1カ所であり、他はすべて稜線歩きであることを考えると強行してもよかったのではないかとも思える。稜線上で歩けないほどの強風は経験したことがあるが、それが風速何mなのか正確には分からないため、天気予報を見ても行動・停滞の判断基準をどう設定したらよいか判断がつかなかった。結局は行ってみるしかないともいえそうだが、比較的安全な幕営地にいる状態からそのリスクを冒してもよいものなのか。いずれにしてももっと経験を積まねばならないと感じた。




by tmualpine | 2018-02-21 03:50 | 雪山
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