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山岳部では縦走・クライミング・沢登り・雪山など四季を通じて様々な活動をしています。
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2026年南アルプス全縦走

2026/2/1〜2/26南アルプス主脈冬季単独縦走(ノンデポ・ノンサポート)

【メンバー】渡辺光琉(休学中)

2026年南アルプス全縦走_e0009437_17274615.jpg

渡辺です。

去年のリベンジである南ア主脈縦走を行って来ました。

今回の縦走を通し、山をやる人間として一歩成長することができたと感じています。

大学山岳部で活動したこれまでの4年間の集大成として、自分の内面についてもかなり書きました。


行程

26日間 / 約154km

2026/2/1〜2/26

池口岳登山口→光岳→聖岳→仙丈ヶ岳→北沢峠→甲斐駒ヶ岳→南アルプス林道→あるき沢橋→白根三山→笹山→奈良田温泉

2026年南アルプス全縦走_e0009437_17271101.jpg

当初のルート

池口岳登山口→光岳→聖岳→赤石岳→仙丈ヶ岳→甲斐駒ヶ岳→アサヨ岳→鳳凰三山→夜叉神峠→林道→池山吊尾根→白峰三山→笹山→笊ヶ岳→雨畑ダム

当初の日程

2026/2/1〜2/28



2/1

移動距離 7.41km

7時15分行動開始 15時50分行動終了

ルート 池口岳登山口→池口岳ジャンクション


【日記より】

いい出発。高校山岳部同期のS、送迎ありがとう。出発のときに友だちがいるのは心強い。やっぱ加加森山方面の稜線は見つけにくい。

【感想】

ちょくちょく斜面が崩れていて景色が広けていて楽しい道だった。

2026年南アルプス全縦走_e0009437_17280981.jpg



2/2

5.57km 6時52分行動開始 15時42分行動終了

池口岳ジャンクション→加加森山→2381ピーク下2330m地点


【日記より】

昨年の2倍のスピードだ!積雪量少なく、風で磨かれよく固まっている。スノーシューも調子良い。本当なら光岳まで行きたかったな〜。2300mピークから降りる尾根を間違ってしまったのが大きい。

去年の記憶を頼りに歩きやすいとこを歩けた。声出してこ〜!楽しく愉快に!言霊とか、病は気からとか、やっぱあると思うよね。


【感想】

去年は稜線のど真ん中を歩くことに固執していたから、細い稜線の上をバランシングに歩いたり、ハイマツの上を泳いだりしたな。だだっ広い稜線では低い針葉樹の密集した林の中を強行突破。葉付きの枝が幅を利かせていてツリーホールだらけで落とし穴だらけだし、ザックが引っ掛かりまくった。枯れ木帯はピッケルで枝を払いながら進んだな。今年は細い稜線は東側をトラバス。広い稜線は西側から大きめに巻いて歩いた。去年の経験は無駄ではなかった。ルート取りも、精神面も、装備面も。1番は雪が少ないのが大きいのだろう。序盤のメンタルケアはポジティブな言葉を発して行った。歩いてるとき、ご飯が美味しいとき、たとえ微妙でも「がんばろー!」「たのしー!」「うまー!」とよく言っていた。後半はもうご飯食えるだけで幸せだったし、言葉に出さずとも心が満ちていた。きついときは(頑張れ、ワタナベヒカル)と心のなかで思うと勇気が出てきた。自分の名前を含めることで効果が上がっていたと思う。どうしてだったのだろうか。これを成し遂げたとき、何者でもない自分から何者かになれた自分へと変わる事ができると、そう感じていたからだろうか。ここで頑張ったら、やりきれたら自分のことが好きになれる。そう思えたからだろうか。下山した今、何者かになれたという気持ちはない。何か心にポッカリと穴が空いてしまったような、そんな喪失感がある。山にいるのが普通で自分の居場所はここではない。早く山に戻りたい、下山2日目にしてもうそう感じている。そう感じられることこそが、自分が山のことを好きなんだという疑いなき理由として分かり、嬉しくも誇らしくも感じる。


【ルート情報】

加加森山へ続く稜線を探すのが難しい。ジャンクションから明瞭な尾根が伸びているがそれではないのだ。コンパスで方向をとろうにも木が鬱蒼としていてなかなか思うように進めない。去年はかなり手こずった。今年はコンパスで方向を取りつつ、北側の斜面から標高を落としトラバスして取り付いた。加加森山までの広い稜線は真ん中を歩くとクリスマスツリーだらけでツリーホール、藪漕ぎ地獄となる。去年でさんざん知っているので西側の樹木の密集度の小さいところの間を弱点をつなげながら進む。袋小路に入り込んでいると感じたら戻る。これも去年の学びだが加加森山のようなピークはトラバスしたほうが楽なんじゃないかと感じても基本ピークを取っておいたほうが良い。その学びがあるので、加加森山もちゃんとピークを取り、コンパスを合わせ進む。2381ピークだっただろうか。ここでは失敗した。北側の尾根に入り込んでしまった。光岳の見える方向がおかしい、下った先にコル、そして登り返す様子が全く見えない。コンパスを合わせてみると向きがぜんぜん違う。重い荷物を持って登り返すのは精神的にもきつかった。2381ピークから光岳へ伸びる稜線は全く稜線らしくないただの斜面だった。


2/3

6.19km 6時42分行動開始 16時08分行動終了

幕営地→光岳→光岳→易老岳→易老岳と2315ピーク間のコル

イザルガ岳分岐より易老岳までところどころトレースあり


【日記より】

易老岳越えた!


【感想】

去年10日かな。散々頑張った15キロ位を3日で踏破してしまうとは。知っていること、雪が少ないこと、装備を更新したこと、光小屋からトレースでルーファイが楽できたことが効いた。少し標高が上がり、風が雪を良く磨いてくれている。稜線も明瞭でルートもわかりやすく歩きやすい。去年は1日目黒薙、2日目池口岳、3日目だだっ広い稜線上の低木に囲まれて、4日目加加森山トラバス中に、5日目光岳直下、6日目停滞、7日目光岳目前、8日目光小屋、9日目停滞、10日目も停滞し、11日目易老岳下山途中で幕営し、12日目になんとか林道を歩きバスに乗り帰宅した。光小屋までの間の強い風雪で足に凍傷を負い、テントの中でもすこぶる寒かった。ワカンでは浮力が足りなくスコップラッセルで頑張った。ルート取りも未熟だった。今年3日で通り抜けてしまったが、幕営地を見るたびに去年を思い出していた。未熟であった、何もかもが足りなかった。去年敗退したときはただただ惨めだった。悔しさよりもなんとか生きて帰ってこれたと感じていた。自分は雪山で生きていけないんだ、山とともにはいられないんだと悲しかった。降りても惨めで惨めで誰にも会いたくなかった。縦走リベンジ前は思い出すたび胸が苦しくなっていた。恐怖が刻まれていた。ある人は「結果はともわなずとも、計画し、準備し、実行したことが素晴らしいと」言うが素直に受け取れなかった。でもそう思いこまないと2025年の縦走敗退を肯定できなかった。しかしずっと釈然としない気持ちがあった。自分にはこんな計画無理で、忘れてしまえば、、、と何度も思った。無かったことにしようと思った。貴重な雪山シーズンの1か月を使って、この縦走でしか出番がないような装備のためにお金もたくさん使って、別に縦走でなければ取れないというわけでもないピークを取り続けるだけの、技術的にもさほど困難でもない、そんな計画だ。光岳、聖岳、赤石岳、荒川岳、塩見岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、農鳥岳、笊ヶ岳、全部1泊2日で行けるような山ばかりじゃないか。それよりも岩壁、雪稜、氷壁の訓練に当てたほうがこれからの道が広がるんじゃないか。いつか見た夢、離れない夢、未踏峰、未踏ルート。。。「足跡のない山」。そのためにはより高い技術を身に着けていたほうがいい。それに冬期南ア主脈単独縦走はとっくの昔に既に成されている。やり遂げたところでただの自己満足でしかない。そう思おうとした。それでも脳裏から離れない。思い出すたび胸が締め付けられ、吐き気がするけれど、「来シーズンも行くんだ」と心のなかでは決定していて、新しい装備、食料事情を検討し、下見山行を計画、いつのまにか背負子に土嚢を2つ3つと乗せ階段を昇り降りしていた。思えばどうしてこの計画を思いついたのだろうか。人の計画の模倣は嫌いである。北ア全縦走、北海道分水嶺縦走を見て思いついてはいない。何ならこの計画を思いついてから知ったはずだ。2年前の夏にやった日本アルプス大縦走は歯を磨きながらアルプス総図を眺めていたときに思いついたんだっけか。全部繋げられるんだな〜と思い、全部一気に行けば交通費も浮くし、大学生活の中で大きなこともしたいし。それに入部後すぐにあったOB会で、未踏峰を登ったOBにどうすれば未踏峰に登れるかと聞いた質問に「一ヶ月山の中にいられること、一週間のビバークに耐えられること」と答えてもらった。その*一ヶ月山の中にいること*の部分もきっかけになり計画したんだっけか。今回の縦走はやはりその言葉はきっかけの一つになっていただろう。ただ、交通費や大きなことっていうのはこの冬の縦走には当てはまらない。終わった今思うのは、山とともに自然にありたい、そんな気持ちがあったのではないかと思う。夏山に溶け込むことはできた、では次は過酷になる冬にと。何の言葉かさえ忘れたが「太陽とともに起き、太陽とともに眠ろう」といった言葉が好きだ。人の社会から離れ自然になりたいとそう思ったからかだろう。リベンジをするにあたっての理由には「リベンジをしなければ前に進めない。やらなければずっと自分はあの池口岳と光岳の間の深南部に取り残されたままだ。まだ、あの場所から自分は帰れていないんだ。迎えに行かなければ。」。そんな気持ちがあった。だからこそ、去年の幕営地を通るたび、頑張ったんだな、お疲れ様と去年の自分を肯定し、惨めで吐き気さえ覚えるあの記憶を消化することができた。去年の失敗があったからこそ、進路を悩みながらも前に進めている。去年よりも速く、効率的に、不安はあっても自信を持って前を見定められる。悩み苦しんだ分だけの強い意志で。


【ルート情報】

朝イチから標高差350mのラッセル。ところどころ雪庇や小さなキノコ雪ができている。光岳から雪原を北から回る。

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2/4

5.16km 6時43分行動終了 14時15分行動終了

幕営地→茶臼岳→上河内岳直下2530m地点


【日記より】

抜粋なし


【感想】

希望峰分岐から樹林帯を抜け風が強くなったがこれまで以上に雪が磨かれ歩きやすい。


【ルート情報】

茶臼からは稜線伝いに歩いた。ここはめちゃくちゃ歩きやすい。午後になるに連れ、特に風の吹き抜けない窪地、風上に稜線が並行に走るあたりから踏み抜きが多くなる。

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2/5

3.07km 8時18分行動開始 15時24分行動終了

幕営地→上河内岳分岐→小聖岳直下2600m

分岐より聖岳までトレースあり


【日記より】

寝坊した!!でも良いところまで登れた。狐の小便が臭い。


【感想】

流石に疲れが溜まったのか、風も吹かない場所が快適で寝坊してしまった。目覚まし時計を背中に引いてアラームが聞こえなかったみたいだ。感覚が鋭くなってきたのかキツネの小便の匂いがやけに鼻についた。少し登りすぎてしまい、斜面をかなり掘ってテントを立てた。その分景色もきれいだった。


【ルート情報】

上河内岳へは風がよくふき快適だった。奇岩竹内門あたりから完全に夏道が露出しておりアイゼンで登った。下りもよく締まっている。樹林帯が始まるとまたラッセル。ルートが不明瞭で藪漕ぎも交えながらラッセルして進んだ。

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2/6

11.09km 6時47分行動開始 14時51分行動終了

幕営地→聖岳→兎岳避難小屋


【日記より】

核心部超えた!!


【感想】

聖岳直下の登りは途中休憩できるポイントがないので疲れていたらズルっと滑落しうる。朝イチで風もよく吹くのでカチカチの雪面だった。アイゼンに履き替えて登ると快適であった。聖岳と兎岳の間のコルへのトラバスは風下なので雪が柔らかく下りやすいが、どこまで降りるかガスってきて判断に少し困った。


【ルート情報】

聖岳直下の急登は地面が露出しているところが多く夏道でジグザグ登った。下りは行けるところまで稜線上を歩く。しかし傾斜が急で雪もしまっていたので、クライムダウンを多用して降りた。トラバスは風下なのもあって傾斜は急であるが下りやすい。逆ルートでこの軟雪を登るのはなかなか骨が折れそうだ。ウサギの登りは稜線上を歩きたいが細くて思うように歩けないのでトラバスを多用。それに風が吹きにくいのか稜線に上がってもそんなに締まっていない。

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2/7

停滞

【日記より】

雪。テイタイ。


【感想】

雪がしんしんと降る。だんだん埋まっていく。たまに外に出てうんこと除雪をした。


2/8

停滞

【日記より】

テイタイ。ユキ。埋もれる。


【感想】

今日も今日とて雪がよく降った。たまに外出てうんこと除雪。午後から風がよく吹きテントが煽られた。恐ろしい。


2/9

停滞


【日記より】

天気良し。風でテントのポールが曲がる。張り綱を怠った自分の責任だ。超天気良いのに。。。風は怖いし、ものも壊す。だけど、風に磨かれた雪は歩きやすい。


【感想】

テントのポールが風でひん曲がってしまい、すっかり心も折られかけ滅入ってしまった。日々勉強。自分は己の経験がないとなかなか学ばない。実学主義というのだろうか。一度失敗してようやく学ぶことが多い。だがしかし、だからこそ、そうして得てきた経験は、知識となり、知恵となり、確かな血肉となったと思う。大学山岳部での4年間は本当にいろんなことを試して失敗して進んできた。特にロープワーク。そういう性分であるのはわかっていたのでたくさん失敗しようと思った。現場での失敗は命取りなので大学内でロープを垂らして色々試した。本や動画、見聞きしたことを。懸垂下降に始まり、スリングでの木登り、ロープ登降、いろんな道具の使い方、応用の仕方、ソロシステム、人口登攀。。。だからこそ、多少の頭の柔らかさや応用ができるようになったのだと思う。そういう経験があるからこそ、取り返しのつく失敗、身のある失敗にはすぐ立ち直れる。


2/10

12.37km 2時31分行動開始 15時32分行動終了

幕営地→赤石岳→荒川小屋


【日記より】

気分転換に2時出発。半月がきれい!!流れ星も見えた。風も弱いし、すこぶる良い。大聖寺平のスケールが思ったよりも大きい。ガス大一個目がなくなった〜。風はまず音が恐ろしい。その力でテントも壊す。体温も奪うし、鼻や頬を凍らせる。しかし、風は雪を吹き飛ばし、雪を磨き、道を示してくれる。敵か味方か。どちらでもないのだ。ただ、テントを揺らす風は、せっせと私の道を作ってくれているのだ。そう考えると、風が良いヤツに思える。


【感想】

合計3日連続で停滞し寝飽きていたのと、体力もバッチリ回復したので、雪山でしたいことの一つの「満月のもとヘッデン無しで雪の稜線を歩くこと」を実行するため2時に出発した。満月ではなく半月で、ヘッデンも結局使ったのだが。。。自分のポリシーで基本雪山は明るい時間にしか歩かないようにしている。ルーファイに時間がめっぽうかかるし、雪降る暗闇の樹林帯なんて恐ろしくて気分も落ち込むためだ。しかし、兎、赤石間の道は1年前の夏のバイトでよく覚えているし見通しもよく効くので心配もない。夜間行動も条件が揃えばすこぶる楽しい。2日間降り続いた雪も風で吹き飛ばされ、よく締まっていて歩きやすかった。だからこそ、風への恐怖心というものが克服できた。風は全てに等しく吹いていて、テントを壊す風は同時に道を作ってくれているんだと。百間平は風の影響か雪が波立っていてきれいだった。波のたつ海の一瞬を切り取ったかのようなうねりのある雪面だった。大聖平は地図上ではそこまでではないが、意外に傾斜がありアイゼンに履き替えクライムダウンをひたすらした。なかなか降りきれなくスケールの大きさを感じた。赤石、荒川はなんとなく大きく感じた。避難小屋の中でポールを炙って修理を試みたが全くだめだ。むしろ折れてくれていたほうが修理しやすいのにと思ったが、このままでも十分に使える。


【ルート情報】

大沢岳までは風がよく吹いたおかげで雪がしまっていた。所々は夏道が露出するほどに吹き飛ばされていた。百間平への登りは風で磨かれた部分をうまくつなぐことでラッセルを省略しスムーズに進めた。赤石からの標高のあまり下がらない稜線は風でよく締まっており快適に歩けた。ただし、赤石のカールには雪庇が大きく張り出しており地面から浮き始める切れ目の部分に大きなクレバスがあった。稜線上を横切るように小さな雪庇ができている場所があり、スノーシューだったのでかなり慎重に通過した。荒川小屋までのトラバスは、小屋手前2本目の尾根から急に雪が溜まるようになっていた。稜線上を進んで降りたほうが楽かもしれなかった。

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2/11

停滞

【日記より】

テイタイ。書籍[生き抜くことは冒険だよ]の「登山をしている私は孤独ではない。こんなにも沢山の人に気にかけてもらっているのだから。むしろ、東京の人混みの中、誰にも気に留められず生きている方が孤独だ。」という言葉がとても心に響いた。今の私に当てはまる。そう考えると、寂しさがすっとなくなった。


【感想】

同期に借りた本だ。この時点ではタイトルの「生き抜くことは冒険だよ」という言葉はよくわからなかった。でもこの言葉に勇気をもらえた。このとき、テントが倒壊し気が落ち込んでいた。いつからだったか、寂しさにも打ちひしがれていた。覚悟を決めて出発し頑張ってきたが、テントの倒壊で、隠れていた孤独が表に出てしまったのだろう。でも在京を引き受けてくれた仲間、見守ってくれているOBや母親、頑張れと背中を押してくれた昔のバイト先の人たち、色んな人が気にかけてくれている。ようやく気づくことができた。勇気が出た。これに気づけていなかったら明日完全に心が折れていただろう。


2/12

9.36km 6時13分行動開始 17時44分行動終了

荒川小屋→荒川前岳→悪沢岳ピストン→2558ピーク南東の2つの小ピーク間のコル


【日記より】

初手からルーファイミス!!もう一本となりの尾根から上がろうと思っていたら、左側が崖の尾根を登ってしまった。アイゼンに履き替えたらサクサク登れたのでそのまま登った。むしろめちゃくちゃ歩きやすかったし、カッコよかった。悪沢岳は、後から悔いが残ると思ったので、どうにか登る。空身クソ楽だ!!下りは最初、稜線沿いに行ったが、大丈夫そうだったので下に降りた。下で流された。ここで死ぬのかと思った。なんとか小屋までと思ったが、一歩進むたびにヒビが入る。慎重に雪をかきながら進む。テント設営のため、上に上がるも、またヒビが入るのが怖いし、つらいので荷物をビニール袋に入れて、紐で引っ張り上げた。うまくいった。


【感想】

10日は夏道がうっすら見えていたが停滞時の雪ですっかり雪で埋もれてしまっていた。ただ、友人になれた風のお陰で磨かれ歩きやすい。雪崩れるのが怖く谷の横断をできるだけしないようにしていたら目標の尾根の一本手前を歩いていた。スノーシューで登っていたがだんだん傾斜がきつくなり、アイゼンに履き替えることもままならない所まで来てしまった。大岩付近の整地すればなんとかスペースが作れるところでアイゼンに履き替える。片足ずつ、スノーシューを脱いではアイゼンを付け、爪のない状態にならないように。スノーシューを落っことさないように注意しながら。降りて出発地点まで戻って尾根に取り付き直そう。そう思ったがアイゼンに履き替えると快適に登れそうだ。サクサク、ピッケルをダガーで持ち登ると快適に登れた。ただ、岩に薄く雪のついたところだけは緊張した。そうして、尾根の真上に乗ると西が崖で切れ落ちている。荒川大崩壊地だ。しかし尾根を丁寧に繋いでいくと、スイスイ登れる。上部は風で高山植物がほぼ露出していて、そこに道のようなものがあった。昔はこっちの尾根が使われていたんだろうか。自分で見つけた道にワクワクした。問題の前岳からの下降。。。基本稜線を繋いで歩いたが、無駄なアップダウンと、落ちそうな細い稜線、強い傾斜から逃れたくて少し降りた。スノーシューで快適に降りれる程度の締まり具合だったのでカールを降りてしまった。夏道のトラバスが始まるところで稜線に乗り直すか、夏道のトラバスに従うかどっちにしようかと迷い、とりあえず樹林帯に入ろうと微妙な沢地形の上部を横切った瞬間。足元ではないところ、あたりからボスっと音がなる。ほんの少しだけ落ちる感覚がする。空を飛ぶ飛行機のようなゴーっとした音がなる。自分の少し上部の破断面のヒビが広がっていく。あっ。状況は理解できた。背面に倒れぐるぐる回りながら流される。波に流されているときの感覚ににている。ああ、母さんが悲しむ。これで終わるのか。死ぬのか。口の中に雪が詰め込まれる。気道に入ってくる。何度も想像した通りに真っ暗の中、息が苦しくなって窒息して死ぬのか。死にたくない。泳ごう。ザックで体の自由が効かない。大型ザックはおろしたほうが良かったっけ。胸と腰のバックルを外そう。だめだ。流されてて腕がうまく動かせない。ガツッ。何かにぶつかった?木か!!もう流されて、その木は無理だけど次に掴めるものがあったら何が何でも掴め。それを掴むためにポールを離せ。来た!つかめ!しがみつけ!止まった。全然埋まってない。起きよう。息が苦しい。雪が詰まってる。吐き出せ。胸を叩こう。でてきた。まだ残ってる気もするが息ができる。生きてる。死ななかった。怖かった。叫ぶ。とりあえず発生区の端による。破断面のすぐ上は傾斜の強い崖になっていてもう流れてくる同じデブリ面の雪は無い。同じ場所で2度目は起きにくそうだ。ザックを下ろして装備確認をする。全部ある。流されたのはトレッキングポールだけみたいだ。心臓がバクバクいってる。視野が狭くなってる。お湯を飲む。どうにか落ち着こう。トレッキングポールが持ってかれたのはつらい。これからまたラッセル地帯なのに。2度目はなさそうなのではじめにぶつかった木のあたりを探してみる。無いので今度は下ってみる。無さそうだ。シャベルを持ってあと10分くらい探してみよう。見つからない。けどデブリの上を歩いて掘って体を動かして少し落ち着いてきた。これはもう見つからないな。これからどうルートを取ろう。稜線に戻ろうか。上がれる場所が沢しか無い。また流される。荒川方面に尾根があるのであれに乗っかり直して末端まで降りて、谷から高山裏避難小屋に行こうか。谷は嫌だ。夏道を少し追えば樹林帯の中にすぐ入れる。樹林帯なら雪崩れにくいだろう。そうしよう。あそこにピンクテープも見える。とりあえず樹林帯の中に入ろう。後は、連絡だ。何かしてもらえるわけではないが言葉をもらいたい。樹林帯までの50mほど。また沢地形を通り、1日前のデブリを発見する。だめなんだな。既に流れているので大丈夫だと自分を励まし慎重に横切る。樹林帯に入る。しかし、一歩踏みしめるたびに雪崩が起きたときのボスっという音がなり足元が少し落ちる感覚がする。滑りはしない。でも、次のステップが起き、滑りはじめたらもう次はないだろう。音が鳴るたび心臓がキュッとし、吐き気がする。そのまま雪面を強く踏みしめるとだめらしい。手でデブリ層を慎重に掻きその下の層も周りに衝撃が行かないよう削り足で踏み固める。掻く範囲が狭いとまたあたりに衝撃が伝わりヒビが入る。遅々としたスピードで直登してとりあえず夏道あたりまで上がる。少し傾斜がゆるくなり夏道通りトラバスしてみる。また、一歩踏みしめるたび周囲の雪ごと足元が一瞬だけ落ちる。ザックを下ろし先を偵察する。夏道は沢を横切っている。これはだめだ。また雪崩れる。稜線に上がろう。稜線を伝っていけば、風が雪を磨いてくれている。稜線なら雪崩れない。さあ、上がろう。また一歩登るたびにあの嫌な音が。ザックが重くなかなか進めない。稜線付近に平らな場所がある。そこでテントを立てよう。体が重いから衝撃が伝わるんだ。ザックを下ろし少し登る。あの嫌な音が全く起きない。これだ。最近読んだ北極探検の本を思い出し、荷物をポリ袋に入れ3つに分ける。そして紐で引きずりあげる。なんとかテントが張れる場所まで上がれた。でも割と強い斜面だ。シャベルで整地する。もう日は暮れていて早くテントの中で落ち着きたいが、広い場所を作ろう。快適に眠れる、安心できる場所を作ろう。ようやく整地し終えてテントを張り、チョコをこれでもかと食べる。アルファ米を食べる。温かいスープを飲む。甘いものを食べ、腹が膨れ、体を温まり落ち着く。シュラフに潜る。このまま2,3日寝ていたい。。。何もかも投げ出して諦めてしまおうか。心が前に進む勇気を失ってしまった。ガーミンで在京やOBの言葉をよむ。雪崩についてアドバイスを受ける。正直内容自体は知っていることばかり。劇的に状況を打破するような内容はない。それでも、未だ雪崩の危険はあっても、勇気がもらえる。一人ぼっちではない。つらいときに声をかけてもらえる。撤退するかもしれない。それでも明日も歩こう。ここから脱出しよう。計画継続の勇気はまだでも、明日の勇気をもらうことができた。それから3日ほどは夜目をつむると雪崩に流されたときの暗闇がフラッシュバックしてなかなか寝れなかった。頭上を飛ぶ飛行機の音が、雪崩れるときの音に似ていて寝れなかった。


【ルート情報】

西側が崖になっている尾根の右側の尾根を結局登った。当初考えていた荒川前岳に直接乗り上げる尾根には小屋から標高を上げずにトラバースして末端部分から取り付くのが良かっただろう。実際登った尾根は地図上ではかなり急に見えるが実際は乗り上げてしまえば階段状の岩でかなり歩きやすい。悪沢岳へは積雪は所々あるがよく風が吹き歩きやすい。トラバースが怖いが岩稜帯を歩くので快適に登れた。ここは2693,2267と続く尾根を降り、沢から高山裏避難小屋に取り付くのが良かったのかもしれない。ただし多少降りすぎてしまうので億劫だ。雪崩の危険性に関してはメインの沢はかなり緩いのでオッケー。ただ、吹き溜まるであろう両側の沢から雪崩れる可能性は十分にある。尾根から降りたらそのまま稜線に直登するのが1番安全かな。

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2/13

2.18km 7時30分行動開始 14時08分行動終了

幕営地→高山裏避難小屋


【日記より】

稜線に乗り何とかここまで。ここいらは風が磨いてくれているので歩きやすい。


【感想】

雪崩の心配が限りなく小さい稜線に乗り高山裏避難小屋まで進む。うっそうとしていて通りにくい場所も多いが、あの恐ろしさに比べればいい。しかし、稜線上でもクラックが入ることも。稜線直上を歩けずトラバスしなくちゃいけない部分もいくつかあり心臓バクバクである。途中休憩しながら撤退するか続けるかどうか考える。しかし人の心というのは不思議なもので、体を動かし汗を流し進んでいるとだんだんと落ち込んだ気が回復してくる。まだ頑張れそうだ。高山裏避難小屋は温かく、雑誌やなんやらが置いてあり読んで気を紛らわせる。さあ撤退か、継続か。どうしよう。夜眠ろうと目を閉じるとなだされたときの映像がフラッシュバックし、なかなか寝付けない。


【ルート情報】

稜線上は整備されてない割には歩きやすい。小屋への下りはかなり鬱蒼とした部分があるので回り込んだりして降りたりした。

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2/14

4.71km 6時25分行動開始 16時07分行動終了

高山裏避難小屋→2599ピーク手前2580m地点


【日記より】

思うように進まない。夏道がよく使える。ストックの紛失が痛い。


【感想】

赤石周辺の道が快適すぎたのに対し、樹林帯が始まりスピードダウンする。進むことは当然。スピードダウンしてしまうことが不満なのはまだ計画の実行を諦めていないからだろう。勇気を持って進めていたのか。たまにあのクラックの走る音がし、胸がキュッとする。ただ、傾斜的に滑らない、樹林帯の中なので滑りにくいと頭でわかっていることが信じられるようになってきた。昨日一昨日は、リスクは小さいけど滑るんじゃないかと一歩一歩が怖かった。まだ、夜目をつぶるとあれがフラッシュバックする。


【ルート情報】

ここは基本夏道を使った。板屋岳からは夏道にかなり雪が溜まっていて稜線上を強引に降りた。


2/15

7.22km 6時34分行動開始 14時57分行動終了

幕営地→小河内岳→三伏峠→本谷岳


【日記より】

思ったより進めた。ストックがないので体幹がキツイ。


【感想】

進行度がやはり気になるみたいだ。前に進む意志は死んでいない。回復してきたようだ。


【ルート情報】

森林限界を越えれば歩きやすいのが通例だが、小河内岳まではハイマツで埋まりやすい。


2/16

8.09km 6時46分行動開始 15時47分行動終了

幕営地→塩見岳→新蛇抜山直下2610m地点


【日記より】

結構進めた!!午後になると雪が腐ってきやがる。


【感想】

感嘆符まででてきて回復したみたいだ。雪の状態にも文句言って、前に進む意志が強くなってきた。


【ルート情報】

下りの稜線は意外に悪かった気がする。傾斜が急でスノーシューは使えず踏み抜きやすい。ところどころ稜線上を夏道が外すので藪漕ぎもある。

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2/17

3.82km 6時50分行動開始 11時51分行動終了

幕営地→熊ノ平小屋


【日記より】

気分的に進めなかった気がする。腹が減るし、疲れやすい気がする。仙丈まで後もうちょい。頑張れ、自分。夢に家族がでてきた。


【感想】

ネガティブなことを書いているが気分が落ち込んでいるわけではない。むしろ進む意志が現実の進行度を超えたんだろう。もっと頑張ろうと、もっと前に進めるはずだ、もっと前へ行きたい、もっと、という風に。理想と現実の乖離というものはときに前に進む力に、ときに判断を見誤ってしまう原因になる。自分自身の中ではある程度バランスが取れていると思う。その理想に近づこうと奮起することで頑張れているし、その自分の姿で勇気が出てくる。でも自分ではない誰かと一緒のとき、その理想を押し付けてしまう節がある。それで仲間を危険にさらしたこともあった。パーティを組み、長い時間一緒に登っていると、自分という存在の枠組みが曖昧になり仲間も自分という存在の延長線上にある感じがしてきてしまうのだ。だからこそ、仲間に自分の理想、イメージを重ね、押し付けてしまうし自分の物差しで測ってしまったりするのだろう。そして大体は自分の理想に仲間が及ばない。だから、単独行が好きになってしまったのだろうか。単独行の始まりは消極的理由だった。高校を卒業し大学山岳部に入学し、いちおうの仲間ができたがなかなか一緒に登ってくれる相手が見つからなかった。でも段々と積極的な理由になっていたと思う。1人でキツイときに頑張る。地図を見て今度はここに行ってみよう。前回は何キロ歩いたから今度は少し伸ばして何キロ歩こう。ここは歩いたけど、次は稜線の続きのここを歩いてみよう。そうやって自分の中で目標を立て達成し、また一歩歩みを進め、知らない場所を一つずつ知っている場所にしていった。知らないもの、を知っているものにしていった。まだ知らなかった自分の能力を、解明していった。段々とそれが楽しくなってきた。そうしていたからこそ、「楽しむための登山ではなく、登っている結果楽しい登山。」というものが好きになった。登山の*楽しさ*とは目的ではなく、登った結果付随してくるものなのだと。目標を課し、それを達成するために準備し、実行する。成功すればまた次の新しいものを求め、失敗すればまた準備しまた実行する。更に向こうへというものか。今までは次の目標というものが想像できた。でも縦走を終えた今、想像力が足りない。北ア、北海道、海外、登攀、具体的なものはすぐには思いつかないけど意外とあるじゃないか。雪崩にあったのは、理想が現実を超過しすぎてしまったからだろうか。理想のスピードに現実が追いつかなくなり置いていかれ、なんとか追いつこうとスピードを求め、雪崩というリスクを忘れてしまっていたのだろう。もちろん普段頭の中にある理想は今日の幕営予定地、そのために必要なスピード、進行度といった他にも安全管理という点ももちろんある。だがしかし、今回の縦走は基本稜線上でありもともと雪崩のリスクは初めから少なかった点。ここ1週間ちょっとそういったものを全く見ず大丈夫だろうと楽観してしまっていた点。そんなところで安全管理という部分が自分の理想のなかで過小評価気味になってしまった結果だろう。気持ちは復活した。しかし体が消耗してきた。カロリーが足りなくなってきた。馬力がでない。長く歩けなくなってきたな。夢はこんな夢だ。いつの間にか下山して山間部の農村にでていた。前から郵便局の軽バンがやってくる。ふと振り返ると駅前にいてすぐそこにファストフード店が、眼の前には母親がいた。次の目的地に行くよと母に言われる。ちょうどカロリーが足りなくお腹が減っていたのでこれから食事に行くんだと感じた。歩いて回復したとはいえ雪崩の恐怖で人恋しさに苛まれていたところである。今までであれば喜んでついていき、目が覚めたとき喪失感に襲われていただろう。でも今回は違った。「うん。。。でも行かなきゃ。」そう口から出ていた。そうして振り返ると、また農村。山への道が続いてた。夢から覚めたとき、とても勇気が出た。深層心理が露出する夢の中でそう言えたことがとても誇らしかった。もう大丈夫だと、そう感じた。今まではどんな山行でも帰りたいという気持ちが何処かにあった。でもこの日から前に進むことが自然な気持ちでできるようになった。人として成長というか、今までの弱い自分を卒業というかなんというか。なだらかな成長曲線を描く成長ではない。ガクンと跳ね上がったか、成長曲線を描いていた紙自体が変わった。新たなステータスが現れたかのような。ポケモンでいうところのレベルアップでなく進化したかのような。そんな感じだ。


【ルート情報】

特になし


2/18

6.83km 6時35分行動開始 15時30分行動終了

熊ノ平小屋→三峰岳→横川岳北のコル


【日記より】

抜粋なし


【感想】

三峰でさえ3000m超えだと思っていたがあっという間に登れた。逃げではなく、全体の工程をより満足の行くものにするには白根三山、鳳凰三山、甲斐駒、仙丈と仙塩尾根を飛ばし逆ルートにすれば歩き切れそうだ。白峰三山に行けば標高も落とさずに取れる。もう笊ヶ岳は無理だと気づいていた。そんな変更も良かったと思うが、仙丈に向かった。赤石からずっと遠くに見えていた。そんなピーク。仙塩尾根を歩いてみたい。あの鬱蒼としていて、人の気配のまったく無いあの尾根を。夏でもバカ尾根と揶揄されるあの尾根を。そんな気持ちで仙丈に向かった。


【ルート情報】

三峰岳からの下山は細く急な稜線をひたすら下る。ピークからすぐの部分は急すぎて間ノ岳側からトラバスした。

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2/19

6.45km 6時37分行動開始 14時34分行動終了

幕営地→仙丈ヶ岳→仙丈小屋


【日記より】

バカ尾根こと仙塩尾根、意外と歩きやすかった。


【感想】

三峰でああ思えたのが効いたのか、仙塩尾根は楽しく登れた。18時頃避難小屋に3人パーティーがきた。一言二言言葉をかわす。3週間ぶりの人との遭遇だったが思ったより嬉しさはない。むしろ一人のままでも良かったのになと感じた。朝早くに出ていったみたいだ。気づくとデポが置いてあった。3月30日に回収予定と書いてあった。大きさ的にアルファ米1週間分くらいかな。同じような計画かもしれないと嬉しくなる。残りの日程を考え始めた。鳳凰は諦めよう。仙丈でやりきった感じがする。


【ルート情報】

苳ノ平あたりから森林限界を超え歩きやすく。大仙丈手前の登りはやはり夏道通りトラバスしかできない。

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2/20

3.92km 7時03分行動開始 10時48分行動終了

仙丈小屋→長衛小屋


【日記より】

抜粋なし


【感想】

苦労して登ったのに一瞬で下れる。途中からトレースがよくついている。鳳凰はもうやめにすると決めたので、残りの白根はどうせトレースがある。甲斐駒は日帰り装備で登る。ああ、俺の*単独*縦走はもう終わったんだな。終わってしまった。そう感じた。


【ルート情報】

仙丈小屋からのトラバスが危ない


2/21

8.10km 6時58分行動開始 13時47分行動終了

長衛小屋→仙水峠→甲斐駒ヶ岳→仙水峠→長衛小屋


【日記より】

抜粋なし。


【感想】

道が明瞭で藪漕ぎや踏み抜きがなくて易しい。仙水峠は風の通り道になっていてめっちゃ歩きやすかった。摩利支天がカッコよかった。登ってみたい。山頂で休んでいると雄叫びが聞こえる。黒戸尾根から登ってきているのは見えていたので存在は知っていたが少しびっくり。でも、山を楽しんでいる人だとそれでわかった。山が好きな気持ちが伝わってきて嬉しかった。少し話し込んだ。初め雄叫びを聞かれたのが恥ずかしかったのが照れくさそうにしていた。先々週にも来たが風雪で小屋から撤退してのリベンジみたいだ。先週は爺ヶ岳の東尾根に行ったみたいだが、甲斐駒の達成感は段違いだという。聞かれたのでどこから来たのか、自分の話をする。とても驚いてくれる。嬉しい。ただ、「じゃあ、お兄さんからしたら、僕の甲斐駒ヶ岳なんてどうってことないですね。」という言葉が少し引っかかった。嫌な気持ちになったんじゃない。ただ、絶対にそんなことはないという気持ちがあったんだ。たとえその場に加藤文太郎、植村直己、平出さんのようなレジェンドがいても胸を張って良いはずなんだ。自分で計画し、準備し、実行した。しかも1度敗退をし帰路に経ってもまた計画し、準備し、実行しリベンジを果たした。その過程は何にも代えがたい、自分にとって価値あるものなんだ。その登山の価値は他人軸ではなく自分軸で図られるべきである。撤退を経験しなお、また登ったその姿に、背景を知った私は敬意を感じる、そうなんだ。ピオレドール賞や植村直己冒険賞、他人に評価がされる場。あれも大変に素晴らしい賞であると思う。人類の可能性を、我々の可能性を、まだまだやれるんだと強く感じるし。人類の限界を更新し、人類未踏の空白地帯を埋め、人類未挑戦の偉業を成す。つまるところのワールドクエスト、世界への挑戦、可能性の探求、限界の更新。素晴らしいと思う。人類が登ってきた壁のピッチを伸ばしていく作業。しかし、それはそれなんだ。そんな人類史のルートがずっとずっと上の、自分の今登る壁の延長線上にあっても、自分が一つずつハーケンを打ち、1つずつピッチを伸ばしてきた、そのルートの最先端を今リードで登っているとこなんだろう?たとえトポがあって、きれいに整備されていてもリードという不安の共なる過程を経ているところなんだろう?だからこそ絶対にどうってこと無いことなんて思わない。ルートはいくつもの分岐がある。ハイキングや、クライミング、縦走、雪山、天候だって様々だ。たとえどんな分野でもリードに挑んでいるところは絶対に笑わない。自分の可能性を一つずつ更新し、確認していく。ワールドクエストに対してプレイヤーズクエスト。目標を立て準備し、実行する。成功すればまた次の目標へ、失敗すれば次はもっと準備し、工夫をこらして実行する。途中のピッチに戻り、何の課題も持たずにトップロープを張り遊んでいるような連中は好きじゃない。別に戻ることは良いのだ。この部分が難しかったからそこを重点的に何度も練習しよう、次のピッチは長いので、下部で連続登攀の訓練をしよう。良いだろう。ただ、課題を持たず遊ぶ姿が許せないのだ。少なくとも山岳部という団体に所属しているメンバーに対してはそうであっては欲しくないと思うのだ。年齢で退化していくことになっても、現時点での自分という軸を大切にして、このマインドを忘れずにいたい。



【ルート情報】

谷のどまんなかに出る。風がよく吹きよく締まっていた。駒津峰から稜線が細くなる。本格的に登りになるとルーファイが少し難しくなる

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2/22

16.32km 6時32分行動開始 14時13分行動終了

長衛小屋→南アルプス林道→あるき沢橋→池山小屋


【日記より】

道路崩落恐ろしや。何が幸せの塊じゃ。


【感想】

広河原あたりまでは林道が雪で埋まっている。しかし日が当たりにくいので腐る前に抜けきり快適。道路崩落地は緊張した。土日祝なのもあってトレースはあるだろうなと思っていたが想像以上に立派な高規格幹線道路が出来上がっていた。そのせいか夏道コースタイムを大きく巻いて歩けた。ラッセルもルーファイもほぼいらない。この縦走前最後の山行がここだったのでこんなとこ歩いたな〜っと思いながら歩き続ける。急登が続きキツイが、最近類を見ないスピードで登れるのが楽しくてよたよた登る。途中でクソジジイに絡まれた。音楽を爆音で流しながら休憩していたので存在はすぐわかった。持論であるが山で音楽を爆音で流している人間は以下のタイプに分けられる。タイプ1:山を仕事場にしている方。登山が目的ではないので気を紛らわせるために聴いている。タイプ2:山に登りすぎた人。登って登って登ってりすぎてもうトレーニング的な意味合いが強くなり気を紛らわせるために聴いている人。タイプ3:熊よけのため。基本山菜取り。タイプ4:ろくでもないやつ。格好的に1ではない、2ほど洗練された様子でもない、この時期の山菜採りはほぼ考えられないので3でもない。タイプ4だなと思い、めんどくさいのは嫌なので顔を地面に落とす。挨拶を交わし横を通り過ぎたとき不躾に「幸せの塊?」いきなり何だこいつ?返答に迷っていると「そんなにザック膨らまして、中身幸せの塊でしょ!」。(ちなみに幸せの塊とは、豪華な夕飯の食料などで膨らんだザックのことをいう。煩悩の塊などともいう。)爆音の音楽をそのままでタメ口で接してくる全くの他人。やはりろくでもないやつだったか。日本第二位の高さである北岳に登る人間は登山を通して人間的に成長した山ヤが集まると思っていたがアクセスの良さ、人の多さ、技術的にさほど困難でもない点でこんな変なのも混じってしまうのか。「いや縦走の荷物で残り一週間の食料が入ってるんで。」*残り*という部分で更に話が続いてしまい、これまでに縦走してきたことも話す。こんな人間とは長く話したくないのでまた歩みを再開する。そーしていると下から「ふらふらじゃ~ん」と言われる。うるせえ。急登をスピード出して登ってきたんだよ。3週間歩いてんだよ。体重移動で登ってるんだよ。小屋に到着し思い返してみる。幸せの塊。そう決めつけて言ってきたのだ。つまり欲望、煩悩の塊。お前は山に来てそんな煩悩を捨てきれない卑しい人間だ。そう言われたようなものだ。こちとら毎日コメのひと粒も落とさないように大事に食べ、それでもカロリーが足り無いのでここ一週間は空腹でよく寝付けていないのに。そもそもアレはこの荷物が予想通りだとしたらどうするんだ。ちょっと分けてくれと乞食するつもりだったのだろうか。それともこちらが感じたように煩悩が捨てきれない様子を笑うのだろうか。でっかい荷物見たら縦走の荷物と思うのが普通だろう。「その大きなザックを見るに縦走ですか?そーなんですね!お気をつけて。」これが普通だろう。それにサングラスの跡がつき、ヒゲがハエ散らかした顔を見て何の想像もつかないのだろうか。非常に不愉快、ひどく気分を害された。ピッケルで頭をかち割りたい気持ちだ。これだから人間は嫌いだ。人のいる山に来てすぐにこんな嫌なことがあるなんてあからさまだな。思えば「幸せの塊」という言葉はひどい侮辱の意味を持っている。お前は煩悩を捨てられない卑しい人間だ。そう言っているのだ。当たっていたら流せるだろうが、間違われた身であればひどく侮辱を受けた気分になるだろう。買い替えられないためしょうがなく古いかさばる装備で頑張っている人、これから縦走をするんだ!荷物重いけど頑張ろう!と意気込んでいる人。そんな頑張る人をけなす言葉になるのである。仲間内でいじったり、他人に聞かれ自虐としてそういうのなら良いだろう。ただし、少なくとも他人に言う言葉ではないだろう。これだけ言ったがまずそもそもあんのジジイに問題がある。初めから小馬鹿にしたような口調でタメ口で話しかけてくる。人と話すってのに爆音の音楽を鳴らしっぱなし。そして明らかに人をけなす言葉を捨てゼリフで言ってくる。そんなジジイだからこの言葉の悪い部分がこんなにも露出したんだろう。

しかし道は歩きやすい。歩いていると気分が落ち着く。やはり山は良い。


【ルート情報】

広河原小屋まで雪が強い。途中道路崩落が1箇所。ここは山側に通れるだけのスペースがあったので問題なく通過。道路ががけ崩れで埋もれている場所が1箇所。かなり大規模に崩れていた。下を見ると赤テープが続いていた


2/23

停滞


【日記より】

抜粋なし


【感想】

深夜から雨が降っていて朝も止んでいない。弱くなったところで出発したが、また強くなってきたので避難小屋に戻る。ゆっくりしていたら朝日に照らされる北岳を撮りに来たという兄ちゃんが来た。とても気の良い兄ちゃんだ。


2/24

10.60km 5時25分行動開始 13時23分行動終了

池山小屋→北岳→間ノ岳→農鳥小屋


【日記より】

間ノ岳から眺めた稜線が霞むほど長くて、あんな遠くから来たのかと感慨深くなった。


【感想】

停滞して寝飽きてたのと、空腹でよく寝付けないので早めに出る。降っていたのは雨だったので小屋付近はトレースが明確。上部は雪に変わっていたらしく埋もれていたが昨日の兄ちゃんのおかげでぼんやりとしたトレースを無駄に探す時間がいらずにサクサクと進めた。稜線歩きは風が雪をよく磨いてくれていたので快適である。3週間頑張ってきたご褒美区間である。春の陽気で遠くの景色が霞んで見える。景色を眺める条件としてはあまり良くないのだろうが、このときはむしろそれが良かった。ぼんやりとした輪郭の曖昧になっていく稜線を眺め泣きそうになる。


【ルート情報】

間ノ岳の下りはホワイトアウトの中では歩きたく無いようなルーファイの感じ。

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2/25

停滞


【日記より】

抜粋なし


【感想】

停滞はもう慣れたものだ。飽きるまで寝て、ラジオを聞き、口にものを入れまた頑張って寝る。


2/26

15.35km 4時21分行動開始 14時09分行動終了

幕営地→農鳥岳→笹山→奈良田温泉


【日記より】

4:30出発。停滞したせいでなかなか寝付けなかったがいつの間にか寝ていたようだ。2時半起床しゆっくり準備した。3週目が終わる頃から、空腹で寝付きにくい。昨晩はチキンラーメンを貪った。この食料計画で28日間はきつかったか。出発。昨日の雪でラッセルが不安だったが、風である程度飛ばされ、そこまでではない。アイゼンで歩けるのがありがたい。稜線を外さず歩く。温かい。夏道の白い筋がうっすら見える。夏道がトラバースに入る。トラバースは嫌いだ。雪崩れるかもしれないし、道程も長くなる。幸い、直上できそうだ。何だ楽じゃないか。また道がゆるくなり、ザクザク歩く。ふっと見上げた空に星が流れる。最終日にこんなもの見せてくれる山がいとおしい。標高差200,300m程だろうか。あっという間に西農鳥岳。まだ暗い。農鳥岳で朝日を眺めようと、少し急ぐ。農鳥岳。雲海が広がる。昨日雨が振り、察していたがやはり温かい。冬山。。。ではもう無いな。ただ、きれいだ。大唐松尾根、大竜ダイレクト、笹山ダイレクト尾根、手前から見る。スタート時は遠いと感じるだろうが、今はもう近く見える。明るくなる。あたりの稜線が美しい。白い山はほぼ全部登ってきたんだ。いつもの倍の時間休む。眺める。それぞれのピークに思い入れがある。いつまでも見ていたいが下山もある。さあ歩こう。大門沢下降点、ここから降りれば一瞬。でも雪崩れる。それになんだか嫌だった。笹山まで歩きたい。広河原の次のコルでスノーシューに履き替える。白河内岳から笹山。ここまでハイマツで白い稜線が林に覆われ始める。近づくと、この気温で樹氷が溶け雨だ。シャワーだ。冬は寒くあれよ。でも久々に林の稜線歩きは楽しかった。少しラッセルもあった。荷物が軽いので楽だ。もうこれをやらなくても良い。さみしい。笹山頂上。笊方面が見える。真っ黒な稜線だ。あそこに飛び込む勇気はもうない。正真正銘最後のピーク。思いがこみ上げる。悔しさ✗寂しさ○安堵○満足△また登ろう○次はどこに行こう○。下りはトレースあり、サクサク、2000mを3時間かからず降りる。標高を下げることが違和感だった。里山の匂いだ。重機の音だ。終わってしまった。やりきった嬉しさはない。ただ寂しかった。これからどうやって生きれば良いのだろう。手段ではない。表現的に。また、死んでいないだけの生活が始まる。


【感想】

最終日。余裕を持って降りたかったのと、星の中を歩きたかったので暗い中出発。27の夕食、28の朝飯、行動食を分配しここ2日に回して食べた。食べても胃での滞在時間が一瞬ですぐに空腹感に襲われていたからだ。今回1〜10、10〜28で食料を増やしたが20〜28でまた少し増やすべきだった。これはやってみんとわからんな。もしくはデポを用いて回収日にバカ食いする日を設けるとか。また頭をひねろう。視界が利くときにしっかりと目にルートを焼き付けていたのでスムーズに登れた。岩稜登攀も容易い。最終日は一歩一歩この山行を振り返っていた。だから感傷的になる。荷物が減り、雪がしまっていて最初とは比べ物にならないスピードで進める。初めは遠く感じる距離でも標高差でも今は一瞬。あの遅々としながらも、頑張れと自分を鼓舞し、この今頑張って踏み出した歩みが数週間後に大きな違いとして現れていると信じ、未来に託しながら進んでいたあの頃が懐かしい。毎日生き抜いていた。未来を夢見ながら。あの日々が遠く美しく思い出される。

樹林帯に入ると溶けた霧氷で土砂降りだ。シェルがよく守ってくれているが気持ちの良いものではない。下山は一瞬だった。一歩一歩が勝手に進んでしまう。一歩一歩強い意志を持って進んでいたスタート時の自分を思うと羨ましく感じる。流れに身を任せれば進めてしまうことが嫌だと感じたのだろうか。とにかく何か釈然としない気持ちを伴いながら下山した。しかしやっぱり下山は嬉しさもある。暖かい空気、春山の匂いを感じると安心した。ようやくお腹いっぱい食える嬉しさを感じる。


【ルート情報】

西農鳥から降りる尾根に間違って入らないようにだけ注意。笹山の下りはところどころ尾根を間違えやすそうな場所があるが、ピンクテープがかなり高頻度に打ってあるので道迷いは少ないだろう。

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たしか2月11日停滞中に書いたこと。

【日記より】

この縦走の意味とは。前人未到は憧れる。何なら目標だ。ただ、南ア主脈厳冬期縦走ノンデポのオンサポートは既に成されている。つまりトレースを辿っている。ここに残る意味とは。*自分への挑戦*なのである。自分はまだまだ未熟で、足りないものだらけだ。世間の強い人たちとの比較ではなく、今までの自分との比較だ。数日ならなんとか頑張れる。仲間がいればきばれる。一人ぼっちのとき、どこまで自分にむち打ち、励まし頑張れるのか。自己証明。自分で褒めてあげれる自分へ。*存在証明*なのだ。最終地は笊ヶ岳であるが行動中あまり意識はない。ただ足を前に、その日その日を頑張ろう。頑張らなければと足を前にだしている。



【報告書作成中の感想】

3/3

下山して6日目であるがもう既に山に登りたい。そう思っている。この縦走のアウトプットという作業があるからまだ良いが終わってしまったときまた、自分の歩みが止まってしまうことがわかっているから。もう外界でたくさん美味しいものを食べた。いわば停滞し急速はもう十分に取れた。ではまた歩きだそう。毎日を必死に歩いたあの日々に戻りたい。


かんたんな装備紹介と工夫した点についてはまたまとめます。

# by tmualpine | 2026-03-26 17:46 | 雪山

20260217-18 南八ヶ岳周回

【メンバー】
小峰優弥(B2)
五島和輝(B1)
岡田和樹(B1)
【行程】
1日目:美濃戸口→赤岳鉱泉(テント泊)
2日目:赤岳鉱泉→赤岳→横岳→硫黄岳→赤岳鉱泉→美濃戸口

こんにちは。1年の五島です。
今回は、南八ヶ岳に登ってきました!
実は僕ら、先月も同じルートで山行を計画していました。1月10-11日に、このルートで登ろうとしていたのですが2日目に荒天のため赤岳手前で撤退となりました。そこで、リベンジしたいという思いが溢れ、今回の山行に至りました。

1日目
美濃戸口から歩き始め、赤岳鉱泉を目指します。途中、美濃戸山荘付近までは、林道でした。道が凍って、油断して足を動かしていると、滑って転けそうになりました。1月歩いた時は、こんな状態ではなかったなぁと振り返り慎重に歩きました。
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まるで凍った川のよう。これを見ていると、なぜかロシアの川を思い出したのは僕だけかな。融雪洪水を想像してしまいました。
無事、赤岳鉱泉に到着。まだ昼前だったので、テントでのんびりしていると、みんな寝てしまいました。
さあ、今日の夕飯は鍋!前日の買い出しの際、野菜は全て購入していたのですが、肝心な「鍋のスープ」を買い忘れていました。22時を過ぎていたので、どこもスーパーは開いていませんでした。唯一開いていたのはドン・キホーテ!ドンキで購入しました。
そこで見つけたのが、「西郷鍋つゆ」です。初めて聞きますよね、黒豚だし醤油の味でした。僕が数日前まで鹿児島に旅行し、その時に食べた黒豚の美味しさが忘れられない僕は、ドンキで黒豚という文字を見つけた途端にこの味を選んでいました。
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良い味でしたよ。プチッと鍋とは違う、旨みがありました111.png山で食べる鍋は、どうしてこんなにも美味しいのでしょう。
この日は19時くらいには就寝。2日目起床時間の4時までぐっすり眠りました。寝る直前に夜空を見て、星が見えないかなーと確認したのですが、見えませんでした。星のために三脚持ってきたんだけどな…。

2日目
朝起きたら星が綺麗に見えていました。しかし、三脚を使って撮る時間はありませんでした。また今度ゆっくり撮ります125.png
朝食は味噌ラーメン、山で食べると格別です。

荷物を赤岳鉱泉にデポして出発!行者小屋を過ぎた頃から、辺りが明るくなってきました。阿弥陀岳が太陽光に照らされた姿を見て、もうひと踏ん張り。あっという間に、赤岳山頂です。
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先月は赤岳まで来ることすら出来ませんでした。そのこともあり、本当に嬉しいですね。山頂から見た富士山も圧巻だったなぁ🗻
この姿を見ると、古より富士山が崇め奉られる理由がよくわかります。
そして、横岳・硫黄岳と登ってきました。横岳から見る、赤岳と富士山のコラボレーションは、絶景でした。また、横岳から硫黄岳への稜線上、雪が全くない場所がありました。アイゼン歩行に苦労していました。硫黄岳の手前、夏に来るとコマクサが綺麗に咲いている場所なのですが、何も咲いていないのが新鮮に思えました。風が非常に冷たかったですが、夏とは全く異なった景色を眺めることができ、大満足です。
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考えてみれば、青空の雪山は今回が初めてかもしれないです。雪山は今回4回目なのですが、これまでは全部どんよりとした雲(乱層雲)ばかりだったので、初めての晴天が八ヶ岳になりました。八ヶ岳ブルーとはこのことを言うのでしょうか。

下山後、韮崎にある韮崎旭温泉にいきました。全然知らなかったのですが、結構有名な温泉らしいです。お湯の温度はあまり高くなかったのですが、湯に含まれる炭酸?のお陰で湯冷めしにくかったです。機会があればまた入りたいと思います126.png
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最後までお読みいただきありがとうございました。
今シーズンはあと何回雪山行けるかな〜。


# by tmualpine | 2026-02-18 19:26 | 雪山

20260206-08 鍋倉山雪訓

[メンバー]

B4:松本、B2:小峰、B1:五島

[行程]

2/5 豊田飯山の道の駅で前泊

2/6 林道終点-鍋倉山荘-雪洞作り

2/7 山荘-鍋倉山-山荘・雪訓(ビーコン捜索・雪崩対策)

2/8 山荘-山頂手前の稜線-山荘-下山

こんにちは。小峰です。

2/68OBの諸橋さんに鍋倉山に連れて行っていただきました。

前日の夜に部室前で諸橋さんにピックアップしてもらい、そのまま豊田飯山の道の駅へ向かい、そこでテントを張って前泊。ザックの奥底にあるシュラフを出すのが面倒だったので、防寒着とダウンパンツ、像足を履いて寝ることにしました。しかし長野の寒さを少々見くびっていたようです。寒いっ。お陰でほとんど眠れませんでした。中余りの寒さに、暖房のきいた道の駅のトイレに駆け込もうかとも思いましたが、うずくまって必死に耐えました。睡眠に関することに妥協はするべきではありませんね。まぁ寒さ耐性をつけるトレーニングだったと思うことにしましょう。

1日目

630に起床。片づけをし、荷物を整理して出発します。途中コンビニで朝ご飯を買い、1時間もしないうちに林道の終点に到着。車はそれほど止まっていませんでした。松本先輩も先に到着していました。車から降りると、いいお天気。結構温かいです。この日は天気が崩れる予報なのですが。準備をして出発。早速かなりの積雪です。諸橋さんから部室に寄付していただいたスノーシューを履くことに。スノーシューを履くのは初めてで、最初はワカンと違って踵が浮くのに慣れませんでしたが、これが後で大活躍することに。

1時間ほどで小屋に到着。雪で1階から入れないので、2階の窓からお邪魔します。2階建てできれいな小屋です。まずほうきで軽くお掃除。床をよく見てみると、テントウ虫がたくさん転がっています。レーズンみたいです。今は動かないですが、部屋が暖かくなると復活するんだとか。

外を見ると雪が強まってきました。この日は山頂を往復する予定でしたが、急遽変更して雪洞作りを始めることに。雪洞は小屋のすぐ上の林道の横の斜面に作ることにしました。ゾンデを使って雪の深さを測りながら適地を探します。3mは必要なんだそうです。良い感じのところを見つけたので掘っていきます。まず雪をブロックごとにくりぬいていくのですが、下から順にくり抜くことで、上の雪も落ちてくるので楽に行えるのだそうです。雪をくり抜く人とその雪を排出する人の二人一組で、2か所から掘り進めていきます。雪をくり抜いていくの楽しひ。

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これははまってしまいそうです。しかしながら一番楽しそうに作っていたのは諸橋さんでした(諸橋さんは小屋泊です)。聞くと雪洞をこよなく愛しているそうです。自分たちよりも雪洞作りを頑張っていたと思います。僕らも負けていられませんね。その後もひたすら掘り進め、ついに反対側と開通!なんか嬉しいですね。

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しかしまだ3人で寝るには少々狭いのでもう少し広げます。

と、その前に気づいたらお昼なので、小屋に戻って少し休憩。小屋に戻ると小屋の雪下ろしに来る予定だったOBの方々も到着していました。コーヒーを入れていただき、こたつでほっと一息。それにしても快適な小屋です。クラッカーやかりんとうなど軽食をいただきました。クラッカーに乗せるサツマイモとドライフルーツのやつがとてもおいしかったです(すみません、名前が分かりません)。パンとかに付けてもおいしそう。ごちそうさまでした。

しばらく休んで、再び雪洞作り開始。再び諸橋さんが掘り進めて下さり、見てみると広くてとても快適そうです。こうやって作るのかぁと思わず見とれてしまいました。後は天井の凸凹をきれいにして完成!!

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小屋に戻って荷物をもって、意を決して雪洞へ。まずは銀マットを敷きましょう。それにしても雪洞っていいですね。秘密基地みたいで。子供のころにこれを経験していたら、それはもうはしゃいだことでしょう。もちろんこの時もはしゃいでしまいそうでした。まだ3時頃だったので、お湯を沸かして、暖かい飲み物でも飲んでまったり。5時ごろになり少し暗くなってきたので、諸橋さんからもらったろうそくをつけて、夕食の準備を開始。

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うーん、ろうそくいい感じだ。ずーっとこれを眺めていたい。この日の夕食は鍋です。雪山に来ると鍋しか食べないですが、それが楽しみで来ているので、全然飽きることはないです。二回戦までして、最後はうどんで〆。おいしかったです。
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鍋を作るとたちまち雪洞の中が真っ白に。なんか面白いですね。
ろうそくも消えてきたので、就寝の準備を始めます。少し床が斜めっている感じもしますが、三人が寝るスペースは十分確保できています。眠ってから数時間して寒さのあまり起きてしまいました。足先が寒いっ。床が斜めっているせいで滑って足だけ玄関の方に出ていました。その後も何回か起きて、位置を修正するのを繰り返しました。

2日目

5時に起床。天井が若干下がってきていました。チキンラーメンを食べて、パッキングをし直して、雪洞に別れを告げ、小屋に向かいます。7時ごろに来てと言われていたのですが、小屋の前についても反応がありません。しばらくしてドアを開けていただき、中に入るとどうやら今起きたのだとか。皆さん、夜まで宴会をしていたようです。楽しそうでいいですね。コーヒーとスープをいただき温まったところで山頂に向けて出発。この日も雪が降っています。

小屋から出てしばらくはなだらかな道を歩き、その後稜線に向けて斜面を登ります。ここでスノーシューが大活躍。多少は沈みますが、歩きやすいです。

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1年の五島はワカンでずぼりながらも頑張っていました。頼もしいです。先輩と諸橋さんはスキー板にシールというすべり止めをつけて登っています。スキーだと全然沈まないんですね。でも急な斜面はきつそう。この日は土曜日ということもあり多くの人が山スキーをしに来ていました。すれ違った人を見る限りスノーハイクをしているのは僕らだけかな。

稜線に登るとなだらかな尾根を歩いて、山頂に到着。

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残念ながら景色は全く見えません。軽く休憩をとって小屋に向けて下山開始。スキーは早いですね。それにしてもかっこいい。自分はスキーは去年始めたばかりで、まだ2.3回くらいしか行ったことがないので、まだまだです。いつかやってみたいものです。そうこうしているうちに、小屋に到着。所々晴れ間も見えてきました。丁度12時頃なので小屋でお昼にすることに。小屋泊組の朝食の残りのおじやをいただきました。おいしかったです。14時頃までのんびり団らんして、その後、諸橋さんに雪崩対策の講習をしていただきました。
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弱層テストなどを行いました。30㎝角のピットを掘ってスコップを上において、手首・肘・肩・を支点にそれぞれ10回ずつたたくといったやり方と、両腕を使って雪を抱えて自分の方に持ってくるという簡易的なテストの仕方も教わりました。崩れた弱層部分はざらめ層になっているそうです。こういったテストは雪訓ではやっていなかったので、今回参加しなかった部員にもしっかり共有し、来年の雪訓でも取り入れていきたいなと思いました。

いつも昭島のクライミングにいらっしゃっている諸橋さんの山仲間の方々も合流し、次はビーコン捜索を行いました。サーチモードにしたビーコンの数値を頼りに探して、近づいてきたら縦と横それぞれで一番数値が小さい所の交点を掘ることでドンピシャで場所を当てることができました。十字法というやり方です。ビーコンを埋めて、それを探すというのは12月の谷川での雪訓でも行っていましたが、このように正確に当てるというよりは、数人で散って数値が最も小さい所をとにかく掘るというやり方でした。実際に雪崩にあったら一刻も早く出してあげる必要があるので、掘る位置は正確に特定する必要があるのだなと改めて思いました。またスコップを地面に対して垂直ではなく、なるべく水平にするといった、埋没者を傷つけないないための掘り方や、スコップに細引きをつけて、たすき掛けにして持ち運ぶといった捜索時のコツも教わりました。

一通りビーコンの講習も終わったので、今日のうちに昨日泊まった雪洞を崩しておきました。

その後、小屋に戻ってのんびりお茶。と思ったのですが、埋まっている1階の玄関の雪かきをすれば小屋あるビールを飲んでも良いと言われたので、喜んで雪かきを引き受けることに。雪を掘っては捨ててをひたすら繰り返して、何とか日が暮れる前に玄関の雪を掘り終え、階段を作りました。

小屋の中ではすでに夕食の準備をしてくれていました。本当にありがたいです。この日の夕食はポトフ風鍋だそうです。野菜にお肉もたくさんあってとても豪華で、非常に美味しかったです!

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その後10時くらいまで、諸橋さんたちと団欒して、いろいろなお話を聞くことができました。前日の雪洞作りに、この日の登りで諸橋さんもかなり疲れている様子でした。本当にありがとうございました。

3日目

この日は7時頃起きて、朝食を済ませ、山頂手前の稜線まで登ることにしました。諸橋さんたちは山スキーです。この日は私がワカンを履いて、五島がスノーシューを履きました。

しばらく歩いて、気づくと前日登った斜面を少し通り過ぎていたため、少し急な斜面を登ることになりました。せっかくなのであえてノートレースの部分を歩いてラッセルを楽しむことにしました。すごくフカフカです。スノーシューを履いた五島曰く急な斜面ならワカンの方がいいとのことでした。それにしてもストックがあるとラッセルがだいぶ楽になりますね。そうこうしていると先に登っていた先輩が颯爽と滑っていきました。しばらくして稜線に到着。

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諸橋さんたちも登ってきて滑る準備をしていると、再び先輩が登ってきました。早え。僕らは歩きなので先に降り始めました。降りたなだらかなところで合流し小屋に戻りました。お昼は朝食べるつもりだったチキンラーメンを作り餃子もいただきました。その後片付けとパッキングをして、小屋の掃除をし下山開始。林道に戻ると車が雪に覆われていました。雪かきをして荷物を積み込み、前泊した道の駅に向かい、そこで解散することになりました。

その後は、下道で、須玉から高速に乗り部室に向かいました。諸橋さん、長時間の運転ありがとうございました。

今回は、学ぶことがたくさんあり、大変勉強になる山行でした。OBの方から直接学べるのは、とても貴重なことで本当にありがたいです。また今回参加できなかった部員にもどこか山に行ったときにしっかり共有しておきたいと思います。計画してくださった諸橋さん、本当にありがとうございました!


# by tmualpine | 2026-02-16 16:01 | 雪山

20251230-20260101 燕岳 年越しあけおめ山行

[メンバー]
小峰(B2)、岩崎(B2)、鈴木(B1)

[行程]
1日目 宮城ゲート1100-中房温泉1440
2日目 中房温泉0700-合戦小屋1050-燕山荘1205
3日目 燕山荘-燕岳-燕山荘0930-合戦小屋1000-中房温泉1145-宮城ゲート1450

 あけましておめでとうございます!小峰です。少し遅くなりましたが、去年の年末から元日にかけて燕岳に行ってきたので書いていこうと思います。
 一日目は酒折駅からレンタカーで宮城ゲートに向かいました。始発で酒折駅に着いたのですが早速ここでアクシデントが。一年生の鈴木君が寝過ごしてしまったようで、もうすぐ高尾に着くとの連絡が。大月についてそのまま東京行きの電車に乗ってしまったようです。始発だと寝ますよね。私も寝てしまって、一緒に乗っていた岩崎に起こしてもらっていなければ寝過ごしていたかも。そういえば去年も、雪山の時に寝過ごした先輩がいたような、、、。というわけで一時間ほど酒折駅で待つことに。待合室は暖房がきいており、かなり快適でした。8:30頃ようやく合流でき、レンタカーに乗って出発。道はすいており11:00頃に有明山神社の登山者駐車場に到着。燕山荘が年末年始営業しているため車が多く停まっていました。
 冬は宮城ゲートから中房温泉までの約13kmの林道が通行止めのため歩かなければなりません。冬靴とアスファルトは相性が悪すぎます。今回はスニーカーを持っていくことにしました。おかげさまで林道もすいすい歩けました。
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 3時間半ほどで本日の宿泊地である中房温泉に到着。テン場にはちらほらテントがたっていました。受付を済ませ、雪が降ってきたので急いでテントを立てることに。テントを立てて荷物を整理し、いよいよお楽しみの温泉へ!テント泊でも、入浴料が含まれているとのことで、入ることにしました。今回は大浴場ではなく、岩風呂の方に入りました。外だったので寒かったですが、とても気持ちよかったです。入浴後、テントに戻り夕食の準備をすることに。この日の夕食は鍋です。プチッと鍋二袋に〆のうどんは6玉と、三人分とは思えないほど贅沢をしてしまいました。
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味はもちろんとてもおいしかったです!食後は明日に備えて早めに就寝することにしました。

 二日目は4時に起きる予定でしたが寝坊してしまい5時になっていました。朝食を食べてテントを片付けて7時に出発。小屋泊の人もいて、雪山とは思えないくらい賑わっていました。朝は所々晴れ間も見えましたが、次第に風が強くなってきました。合戦小屋に着くと、かなり風も強く視界も悪くなってきました。それにしても止まると寒いっ!
 合戦小屋を出るといきなり急登。あまりペースを上げすぎないよう、地道に登ります。そうこうしていると、目前の急登の上に燕山荘が見えてきました。天気が悪い中小屋が見えてくると安心しますね。
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 12:00に小屋に到着!荷物を置いてアイゼンを外しさっさと小屋へ。中はとても快適です。休学している4年の光琉先輩にも合うことができました。コーヒー券をもらいました!このまま小屋に泊まりたいところですが、テントをたてに行きます。
 外はとても風が強いです。テント泊の人は僕ら以外誰もいませんでした。場所は選び放題ってわけですね。くそ寒い中、必死に穴を掘りテントを立てるスペースを確保します。テントが大きいのでなかなか苦労しました。ようやくテントを立て、ひとまず中へ。風を受けないだけでもありがたいです。少しテントの中で休んだ後、さっき先輩にもらったコーヒー券を使いに小屋へ。ケーキも頼みました!残り一つしかなかったので三人で分けることにしました。
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 う~ん。ケーキもコーヒーもとてもうまい。光琉先輩、ごちそうさまです。冷え切ってた体がどんどん体温を取り戻していく感じがします。なんて快適なんだろう。大人になってお金がたまったら、いろんな山に小屋泊しに行きたいものです。どうやらテント泊の人は30分までしかいられないみたいなので、ギリギリまで温まってから、テントに戻ることに。
 テントに戻って夕食の準備を始めます。この日は大晦日です。もう今年も終わりなんですね。というわけで夕食は年越しそばです!
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 腹いっぱいそばを食べて、8:00に就寝。大晦日にこんな時間に寝るなんて初めてではないでしょうか。小学生でさえまだ起きているのではないか、、、。そんなことを考えながらも良いお年をということで寝ます。が、しかしながら、夜中も風は強いままで、風でテントが揺さぶられる度に、テントの内側に着いた霜が顔に飛んできます。これが冷てえんだぁ。そんなこんなで寝れたんだかよくわからないまま新年を迎えました。
 あけましておめでとうございます。電波が届くので夜中に来ていたあけおめLINEに返信していきます。今年一発目の朝食はラ王の担々麺です。さすがに山でおせちを作ろうとは思えませんでした。日の出まではまだ時間があるのでテントでしばらくのんびりします。6:30頃になると次第に明るくなってきました。6:45に外に出ると、晴れているではありませんか。風は強いけど。小屋泊の人たちも初日の出を見ようと小屋の前に並んでいます。
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 初日の出ですね。見れてよかったです。今年もいい年になりそうです!日に照らされる燕岳も綺麗。北アルプスの女王は冬になると一段と美しくなりますね。
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 せっかくなのでサクッと山頂にも行ってきました。寒すぎてスマホがダウンしてしまいました。寒さに強いスマホ、ないもんですかね。寒いのですぐテントに戻り、下山の準備を始めます。
 テントを片付けパッキングをし9:30に下山開始。それにしてもなんて良い天気なのでしょう。こりゃ今年はついてるな!遠くに槍も見えました。かっこいい、。冬の槍、いつか行ってみたいです。下山はすいすい進みます。前日ほど登ってくる人は多くありませんでした。あっという間に中房温泉に到着。軽く休憩と荷物整理をし、秘密兵器スニーカーを履き、ひたすら林道を歩きます。頭の中は温泉と夕食のことしかありません。とにかく肉が食べたい。3人で意見は一致していました。林道は退屈なので落ちているつららをひたすら蹴とばして遊んでいました。蹴とばした自分が予想もできない動きを繰り返し、何度も林道から谷に落ちかけるつららですが、別れの時はいつだって突然やってきます。しかし別れを悲しんでいる暇はありません。新しいつららを早く探さねば。そうして何度かつららをとっかえひっかえしてるうちに、余計な体力を使ってしました。疲れたので普通に歩くことにしました。途中、後ろからものすごい勢いで自転車がはしってきました。いいなぁ。そんなのありかよと思ってしまいましたが、歩くしかないですね。僕らは歩きに山に来ているのですから。
 15:00に駐車場に到着!お疲れ様です!!すぐさま近くのしゃくなげの湯へ。元旦だからかとても混んでいました。さっぱりして、空腹も頂点に達したところで夕食を食いに。すき屋に行きました。肉が食べたかったので。おいしかったです。
 高速を使って酒折駅へ。それにしても山に行っているとお正月感が感じられませんね。年越しそばに初日の出という、お正月を構成する主要な要素を満たしてまでも、登山という行為によってお正月感は打ち消されてしまうようです。帰り道に何度日付を確認したことか。それにしても今年もたくさん山に行きたいです。山で終わり、山で始まった2026年ですが、なんだか良い年になりそうです。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

# by tmualpine | 2026-01-30 17:20 | 雪山

20251208赤岳沢−奥壁

[メンバー]
渡辺光琉(記)(B4)、松本柊二

[行程]
美しの森駐車場0430−出合小屋0600−赤岳沢−奥壁−真教寺尾根−美しの森駐車場1530

渡辺です。
今シーズンのアイスクライミング初めとして、八ヶ岳東面の赤岳沢から奥壁に行ってきました。
こちらのルートはアルパインクライミングルートガイドには記載が無く、日本登山体系にちょろっと書いてあるだけ。ネットにもほぼ情報が無く、たまにはトポに頼らないルートに行きたく選択しました。

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4:30美しの森駐車場を出発し6:30頃に出会い小屋到着。ちょうど日が出て来る。狙い通りだ。ハーネス類を装着し赤岳沢を詰め始めます。予想通りですが下部は全く凍っておらず沢の脇をひたすら歩く。

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こちら、この沢最初にして最大の滝。凍結が甘く右岸から高巻きします。

この滝を越えたあたりから凍結した小さな滝が出てきました。しかし、登ってみると、登り甲斐のある滝がさっきのしかない…
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一応チョックストーンの乗り越えでドラツーチックな部分が出てきますがそれだけ。小さな滑滝が続きロープを出す必要はなし。むしろいちいち使っていてはやけに時間を浪費するであろう。
まあ今回はアイス初めということでこんな緩い山行でもいいかな。天気もすこぶる良く、谷からのぞく景色が気持ち良い。

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そうこうし、滝もなくなり雪壁を登ると奥壁へ。
さあてどこから登ろうか。1番優しそうな中央の凹角から登りました。いやー、ボロボロだった。1番手でフリーで登らせてもらいましたが崩れるホールドに気を使い、精神的に疲れました。三ツ峠で行ったアイゼントレーニングのおかげか足はかなり安定して使えたのではと思います。岩が脆くチョックも、気温が高くイボイノシシも使えずランナーは取れないためフリーで登ってしまいました。ただ一応安全登山のため凹角を抜けたところからロープを垂らしフォローはロープを付け登りました。
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さすがしゅうじ、登るの速いな〜。そこから10mほど登るとリッジに乗り草付きを登って行きました。最後ハイマツを漕ぎ竜頭峰あたりに出てトップアウト。結局一応難しそうな区間は奥壁基部からⅢ−20m、Ⅳ−20m、Ⅲ10mくらいの50mくらいですかね。

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トップアウト後は風も強く天気も悪くなってきたのでさっさと真教寺尾根から降りました。

# by tmualpine | 2025-12-29 20:20 | アルパイン